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ネット取引 失われた消費税250億円
8月7日 22時48分

ネット取引 失われた消費税250億円

インターネットの広告や、ネットで配信される音楽や電子書籍などを巡り、外国企業に対して消費税を課税できないため、去年1年間におよそ250億円の税収が失われたとみられることが民間のシンクタンクの調査で分かりました。

消費税は、外国の企業が課税の対象になっていないため、インターネットでダウンロードする音楽や電子書籍などでは日本国内での取り引きでも販売したのが外国の企業であれば、消費税を課税することができません。
こうした外国の企業とのネットでの取り引きで消費税の税収がどれほど失われているのか民間のシンクタンク、「大和総研」が調査したところ、去年1年間で247億円に上るとみられることが分かりました。
このうち最も大きいのは、インターネットの広告で、アメリカの検索サイト、グーグルなど外国企業の国内での売り上げは合わせて2600億円を超えるとして133億円余りの税収が失われたと推計しています。
次いで、ネット上で顧客のデータを保管するサービスで74億円余り、音楽ソフトの配信で11億円余りが失われたとしています。
このほかアメリカのアマゾンに加え、楽天がカナダの会社を買収して去年、参入した電子書籍では失われた税収は9億円近いと推計されています。
こうしたネットの取り引きは市場が急速に拡大していて、課税できない消費税の額は今後、増えるとみられるほか、消費税率が引き上げられれば国内の企業が外国企業との競争で不利になるという指摘もあります。
情報通信産業が専門の野村総研の桑津浩太郎主席コンサルタントは「ネットビジネスの変化の流れが速すぎて、現実が税制の議論を追い抜いてしまっており、消費税率が引き上げられる前に大急ぎで議論すべきだ」と話しています。

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