嘉田由紀子知事は六日の定例会見で、広島の原爆投下の日であることに触れ「人類初の原爆被害の惨禍を目の当たりにし、女性は特にその後も家族を産めるかなど悩み続けたと聞いた」といたわった。さらに「それから十年もたたないうちに平和利用として原子力基本法ができたことは納得していない」と述べ、国の原発政策をあらためて批判した。
知事は日本原電敦賀原発が関西初の原発として稼働した一九七五年当時を「大学二年だった。(稼働の目的とされた大阪の)万博には行かなかった。何でそんなに早く忘れるの、と」と振り返った。
さらに「原発が実は安全保障なんだという論がある。それならはっきり、電気料金やエネルギーの問題ではないと責任ある立場の人が言ってほしい。その上で国民が判断することだ」との見解も示した。
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