慰安所従業員:日記発見 慰安婦の日常、淡々と 募集の時期は欠落
毎日新聞 2013年08月07日 東京朝刊
12月16日 横浜正金銀行に行き、許可された3万9000円を送金し、検疫所に行って検疫証明書をもらった。13時ごろ稼業婦のみんなと別れのあいさつをして停泊場に行き、手荷物検査を終えて17時ごろ乗船した。
(注)日記は、慰安婦のことを「稼業婦」「酌婦」などとも記している。慰安婦らの名前の一部を伏せ字とした。「横浜正金銀行」は、1880年開業の外国為替取扱銀行。日記では単に「正金銀行」とも書かれている。東京銀行の前身で、現在は三菱東京UFJ銀行となっている。<>は記事と関連する部分。
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■ことば
◇軍票と戦時中の郵便貯金
軍票は「軍用手票」の略語で、軍の物資調達などのために一時的に使われる通貨。日本も第二次大戦中に約45億円分を発行したが、終戦後に無価値となった。戦時中はビルマ(現ミャンマー)などの戦地に野戦郵便局、朝鮮半島などの植民地や占領地に外地郵便局が設けられ、軍人や現地住民らが貯金に利用した。