高校授業料無償化:所得制限 年収900万円で自公調整
毎日新聞 2013年08月06日 00時26分(最終更新 08月06日 01時22分)
自民、公明両党は5日、民主党政権で導入された高校授業料無償化について、新たに所得制限を設ける方向で一致した。親の世帯の年収900万円前後で調整し、浮いた財源を、低所得世帯の生徒向けに創設する給付型の奨学金制度などに充てる方針。早ければ秋の臨時国会に関連法案を提出する。
自民党は昨年の衆院選公約で「真に公助が必要な人々の制度に転換する」と所得制限の導入を掲げ、700万円前後を主張。これに対し、公明党は家計支援を重視して1200万円程度を主張していた。財源の活用策や導入時期をめぐってなお議論があり、両党は7日に再協議する。
文部科学省のまとめでは、所得制限が900万円となった場合、対象となる高校生は全体の約23%。財源活用策ではこのほか「公私間格差」解消のための私立高への支援の上積みや、海外の日本人学校への支援の拡大、特別支援学校の生徒への就学奨励費の拡充などが検討されている。【福岡静哉】