日本データテクノロジーがアーム故障と診断したSeagate ST31000333ASは単なるファームウェア不具合によるロックのみでした。
お客様より認識されなくなってしまったSeagate ST31000333ASのお持込みがありました。Seagate社のファームウェアの不具合によりロックされている様で、データ復旧を依頼したいとの事でした。色々と話を伺っていますと、当社に来られる前に銀座にある「日本データテクノロジー」に持ち込まれたとの事でした。この会社はあちこちに大体的に広告を出しているデータ復旧会社です。お客様がハードディスクを持って行ったところ、いきなり怪しげな白衣を着た人達が出てきてクリーンルームを見せられたとの事でした。笑
肝心のデータが読めなくなったSeagate ST31000333ASを日本データテクノロジーで診断してもらったところ、
ハードディスクのアームが故障しているのでデータ読み出しを行うのに24万円かかります。。。
と言われたそうです。そのままハードディスクを返してもらえない雰囲気だったので、
断固として話をし、ハードディスクを返してもらった!
とのことでした。
実際にそのSeagate ST31000333ASをお預かりして当社で診断しましたところ、
通常のロックはされていましたがアームの故障はありませんでした。。。
日本データテクノロジーは嘘の診断を出して多額の見積もりを出していたわけです。。。
当社の約30分の作業でハードディスクのロックの解除が終わり、100%データ復旧することができました。全く物理的な障害はありませんので通常通り、データの読み書きが出来るようになりました。しかも料金は31,500円です。
日本データテクノロジーに関する同様な話はよく耳にするところなので、あえて名指しで出しました。証人は当社のお客様達です。皆様、気をつけて下さい。
クリーンルームについてですが、ハードディスクを製造するわけではないので、はっきり言いまして不要です!ハードディスクは高速に回転していますのでホコリが付着してデータの読み出しができなくなることはまずないです。念には念を入れたとして、データ読み出しは一時的な作業なので、扇風機等で手元だけエアーフローがあってほこりが溜まらない状況になっていれば十分です。データ復旧の職人はこのように仕事をしています。
クリーンルームを見せるのはハッタリ以外の何者でもないです。
白衣の人達。。。クリーンルームで仕事をするならば、全身を防塵スーツで覆うべきでは?と思ってしまいます。クリーンルームにはその厳密さに応じてクラスがありますが、この方々はどの程度の防塵レベルを考えているのか疑問です。ドクターや研究者ぶった方が高額な請求をしやすいと考えているのでしょうか?意味不明です。
データ復旧を依頼される方にお伝えしたいことは、
ハードディスクを預ける前に作業後にハードディスクを返却してもらう確約をとって下さい!
ハードディスクを預ける前に型番とシリアル番号を控えて下さい!
作業後は必ずハードディスクを返却してもらって下さい!
ということです。最近のハードディスクはトラブルが起こった場合等にデータを蓄積する様になっています。そのデータの内容を見れば物理的な損傷の有無を客観的に示せるケースが少なくないです。データ復旧業者が物理的な損傷がないにもかかわらず、物理的な損傷があるかの如く偽って高額な請求を行った場合、その事実を立証することができます。
民事では不法行為分の金額については返還請求することができます。また同様の事例が複数件集まるならば反復性があるということで、過失ではなく故意性が立証でき、刑事の詐欺罪、詐欺未遂罪として告訴することも可能でしょう。
繰り返しますが、
万一の場合に備えて、必ず復旧対象のハードディスクを返却してもらって下さい!
ハードディスクに対しては財産権がありますので、データ復旧業者が返却を拒んだとしても、法的にはハードディスクの返却を拒否することはできません。仮にデータ復旧業者は破壊して返却したとしても、見る人が見れば分かります。ご注意下さい。