在韓日本大使館はソウル市鍾路区中学洞にある建物を壊し、新しい建物の建設を推進しているが、工事期間中の一時的な移転先が見つからず頭を抱えている。ビル所有者が日本大使館前で行われるデモを意識し、賃貸を渋っているためだ。
鍾路区は「日本大使館は地下1階・地上5階建ての既存の建物を取り壊し、地下3階・地上6階建ての建物を新築することを計画している。同大使館は文化財庁から先月、文化財現状変更条件付き可決決定を受け、当区と実務協議を行っている」と5日、明らかにした。築40年近い古い建物を建て替えるのは日本大使館の宿願で、昨年7月に文化財現状変更許可を申請し、新築計画を推し進めてきた。ところが、文化財庁の許可以外に意外な伏兵が待っていた。
同所に近い鍾路区寿松洞の不動産仲介業者は「日本の政治家の妄言が最近さらにひどくなっているし、対日感情も悪化、日本大使館前のデモが激しくなっているのに、日本大使館に自分の物件を貸そうというビルオーナーがいるだろうか」と話す。光化門の不動産業者も 「長期賃借でなく期限付きの賃貸だが、反日感情が激化すれば同じ建物内に入っているほかのテナントも被害を受けるかもしれない」と言った。