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都心に歴史絵巻再現 御霊神社夏祭り船渡御

2013年7月18日

 大阪市中央区淡路町の御霊(ごりょう)神社(園文夫宮司)で17日、夏祭りの奉幣祭が盛大に執り行われた。おととし約140年ぶりに復活した船渡御のほか武者行列など、都心で歴史絵巻を思わせる光景を再現した。

行宮に向けて華やかに川面を巡行する船渡御列=17日午後、大阪市の土佐堀川

 同神社の船渡御は1780(安永9)年に始まったと伝わり、明治初期に中断されるまで約500人が参加する一大祭事として親しまれた。2011年に発生した東日本大震災を受け、大阪から元気の発信を目指して復活に至った。

 過去2回が昼間だったのに対して、今年は本来の船渡御の姿に戻そうと夕刻に斎行。船場武者講をはじめ、江戸堀猿田彦講、西船場獅子講、靱太鼓講などから約150人が集まった。一行は武者姿などで御堂筋を練り歩いた後、淀屋橋から3隻の船に分乗。土佐堀川、堂島川を経て、木津川沿いにある同神社行宮(同市西区南堀江)を船上から遥拝した。

 園宮司は「多くの方の協力を得ながら、一歩ずつ資料に描かれている元の祭事の姿に戻していきたい」と話し、勇壮華麗な行列を見守った。