原爆の日 広島で平和記念式典8月6日 11時47分
広島に原爆が投下されてから68年となる「原爆の日」の6日、広島市で平和記念式典が行われました。
松井一実市長は「核兵器は非人道性の極みで絶対悪だ」と強調し、日本政府に対し核兵器廃絶を訴える国々との連携を強化するよう求めました。
平和記念式典は、爆心地に近い広島市の平和公園で午前8時から行われ、およそ5万人が参列しました。
はじめにこの1年間に亡くなった人や新たに死亡が確認された人、5859人の名前が書き加えられた28万6818人の原爆死没者名簿が原爆慰霊碑に納められました。
そして、原爆が投下された午前8時15分、平和の鐘が打ち鳴らされると、参列者全員が黙とうし、原爆で亡くなった人たちを追悼しました。
このあとの平和宣言で、広島市の松井市長は「罪もない多くの市民の命を奪い、一生にわたり心身を痛め続ける核兵器は、非人道性の極みであり、絶対悪だ」と述べ、日本政府に対し核兵器廃絶を訴える国々との連携を強化するよう求めました。
そのうえで松井市長は「世界の為政者の皆さん、いつまで疑心暗鬼に陥っているのですか。核兵器の威嚇によって国の安全を守り続けることができるのですか。広島を訪れ、被爆者の思いに接し、信頼と対話に基づく安全保障体制への転換を決断すべきではないですか」と訴えかけました。
続いて安倍総理大臣があいさつし「日本人は唯一の被爆国の国民として、核兵器のない世界を実現していく責務がある。非核三原則を堅持しつつ、恒久平和の実現に力を惜しまぬことをお誓いする」と述べました。
6日の式典には、原発事故の影響ですべての町民の避難が続く福島県浪江町の馬場有町長や、アメリカによる原爆投下の正当化に疑問を投げかけるドキュメンタリーを制作したオリバー・ストーン監督も参列しました。
また、ことしは初めて暑さ対策として平和公園にある会議場の中に参列席が設けられ、高齢の被爆者などおよそ100人が式典の中継映像を見守りました。
被爆から68年。
広島ではことしも平和への誓いを新たにする祈りが続いています。
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