政治法制局長官に小松駐仏大使 集団的自衛権見直し布石2013.8.2 07:10

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法制局長官に小松駐仏大使 集団的自衛権見直し布石

2013.8.2 07:10
小松一郎氏

小松一郎氏

 安倍晋三首相は1日、内閣法制局の山本庸幸長官(63)を退任させ、後任に小松一郎駐仏大使(62)を充てる人事を決めた。8日にも閣議を開き、決定する。法制局長官は内部から法制局次長が昇任するのが通例。集団的自衛権の政府解釈見直しに前向きな外務省から小松氏を起用することで、集団的自衛権の行使容認に向けた布石を打つ狙いがある。

 「憲法の番人」を自負する内閣法制局はこれまで、「権利はあるが行使はできない」とする集団的自衛権の政府解釈について、「歴代法制局長官が答弁を積み重ねてきた」として、一貫して見直しに反対姿勢を取ってきた経緯がある。

 第1次安倍政権では、日米同盟強化などのため、解釈見直しの意向だった首相に対し、「幹部の集団辞任も示唆して抵抗してきた」(周辺)という。

 一方、小松氏は第1次安倍政権下で発足した有識者会議「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」がまとめた行使容認の報告書の作成作業に関わるなど、政府解釈見直しの必要性を指摘してきた。

 首相としては、小松氏登用で政府解釈見直しに向けて万全の布陣を敷くとともに、意向に逆らう法制局を強く牽制(けんせい)する意図がある。

 小松氏は昭和47年、一橋大法学部を中退して外務省入省。条約局法規課長、同局条約課長、駐米公使、欧州局長、国際法局長、駐スイス大使などを歴任し、平成23年9月から現職。

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