岡田茂元東映会長の葬儀を欠席した健さん流“弔い方”
五月十、十一日、東映名誉会長の岡田茂氏(享年87)の通夜、葬儀が行われた。菅原文太や佐久間良子ら多くの往年の銀幕スターが参列する中、高倉健(80)の姿はなかった。
「健さんは、冠婚葬祭など公の場には顔を出さない。唯一、〇六年に文化功労者として両陛下主催のお茶会に出席した程度です。今回は“大恩人の葬儀だから、参列するのでは”と見る向きもありましたが……」(芸能デスク)
健さんの代表作「網走番外地」の曲が会場に流れ、俳優の小林稔侍が健さんに託された弔辞を代読した。
「健さんは“高倉プロ”を設立、一九七六年に二十年間所属した東映から独立しました。ヤクザ路線でスターの地位を築いた健さんですが、“このまま東映にいたらヤクザ役しかできなくなる”と離れた。そのシコリが残っているとも言われます」(東映関係者)
独立後、「幸福の黄色いハンカチ」など他社で数々のヒットを飛ばした。しかし今回の欠席は、そうしたシコリからではない、という見方も。
「古くは、元妻、江利チエミさんの葬儀にも来なかった。しかし、チエミの毎年の命日には、桐の箱に入ったお線香が送られてきたそうです。〇五年、恩師と慕う石井輝男監督の葬儀も欠席でしたが、翌年に網走に建てられた石井監督のお墓に、健さんが業者に頼んで、『安らかに』と書き添えている。幾度も共演し、仲が良かった大原麗子さんが二年前に急死した時も、翌年、一人で墓参しました。いずれ何らかの形で、岡田さんにも、健さん流の弔意を示すことでしょう」(ベテラン芸能記者)
公式の場にも顔を出さない健さん。私生活に至っては、仲間内でも知られていない。
「“健さんルーム”まであるほどしばしば通っていたハワイのベトナム料理屋にも、もう三年くらい顔を出していないそうです。今や健さんの近影を撮っただけで“スクープ”ものです」(前出・芸能デスク)
映画出演も、六年前の中国映画「単騎、千里を走る。」が最後で、「もともと選んで仕事をする人ですが、年齢もあり、さらに厳選している。同じ明大出身で、映画で共演したことのある北野武監督の『アウトレイジ2』への出演が取り沙汰されています」(映画関係者)。
やはりヤクザ映画が、最後の花道となるのか――。