東日本大震災:福島第1原発事故 集団訴訟、東電と国に慰謝料請求 避難の被災者へ説明会 /京都
毎日新聞 2013年08月05日 地方版
◇9月にも京都で提訴
東京電力福島第1原発の事故による放射能汚染から逃れるため、福島県から京都に避難した被災者が、東電と国を相手取り慰謝料を請求する集団訴訟の説明会が4日、京都市下京区のメルパルク京都であった。避難者約70人が出席し、京都の弁護団が国と東電に対し原発事故の責任を追及する必要性を指摘。早ければ9月にも京都地裁に提訴する方針を確認した。
原発事故の避難者による集団訴訟は、既に千葉地裁や名古屋地裁などで起こされている。京都では、兵庫や大阪と連携して同時期の提訴を目指す方針。
説明会では、川中宏弁護団長(京都弁護士会)が「原発を進めてきた国策に裁判で勝てるのかとの思いがあるが、水俣病やイタイイタイ病の公害訴訟で先輩は勝ち抜いてきた。原発訴訟でも、みんなで一緒に闘うという姿勢が大事だ」と決意表明した。
その後、弁護団事務局が1人当たり500万円の慰謝料を請求することや、裁判の中で東電や国の事故責任を追及することを説明した。
訴訟に関する問い合わせは同弁護団(075・211・2270)へ。【松井豊】