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佐藤秀峰×佐藤智美 「離婚インタビュー」後編
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佐藤秀峰×佐藤智美 「離婚インタビュー」後編

2013-07-31 09:00
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昨日に続きまして、「離婚インタビュー」後編です。
前編はこちら。

佐藤秀峰×佐藤智美 「離婚インタビュー」前編


前編の内容に関して、Yahoo!のトップページを始め、様々な場所でニュース記事となりお騒がせしてしまう事態となりました。
インタビュー記事は元妻である佐藤智美と話し合いの末、「離婚を発表すべきである」との結論に達したためインタビューを実施し、掲載したものですが、本来の作家活動とは別の部分でお騒がせしてしまうことは、作家として本意ではありません。
これまで僕の作品を応援してくださった読者の皆様、関係者の皆様に深くお詫び申し上げます。
今後とも漫画と真摯に向き合っていく所存ですので、何卒よろしくお願い申し上げます。

では、早速ですが予定通り後編を掲載させていただきます。


佐藤秀峰×佐藤智美 「離婚インタビュー」後編


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■今後の仕事について「ムショ医続編制作プロジェクト」

佐藤秀峰(以下 秀峰): ところで、今後のお仕事についてお話を伺ってもよろしいですか?

佐藤智美(以下 智美): はい、どうぞ。

秀峰: 今後は漫画家としてどのようなお仕事をされていくのでしょうか?

智美: そうですね。現在は前作「ムショ医」の続編制作プロジェクトを行なっています。6月3日に企画がスタートして8月31日までプロジェクトの資金を募っている所です。クラウドファンディングと言いまして、不特定多数の人がインターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うサービスがあるのですが、そうした仕組みを利用して漫画を作れないかな、ということをやっています。詳しくはこちらをご覧ください。


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秀峰: なるほど。クラウドファンディングを利用して読者から制作資金を募って続編の制作にチャレンジされるということですね。これはまた珍しい取り組みをされていますね。

智美: はい、珍しいということになるのでしょうかね。漫画の新しい形を模索できないかなというチャレンジです。まず「ムショ医」という作品について、こちらは私の初の連載作品であり、初めて単行本化された作品です。正直な所、もう少し続けたかったのですが、単行本の売り上げが芳しくなく、残念ながら連載が終了してしまいました。「売れたから良い漫画」、「売れなかったからつまらない漫画」ということではないとは思いたいのですが、やはり商業作品としては「売れる、売れない」は避けられないですよね。悔しい気持ちもあって、商業の仕組みとは別の所で、漫画家自身が「読者」に協力を求めたり、「読者が求めれば続きが読める」という仕組みを作れないかと思いました。

秀峰:「読みたい読者」と「 家」が直接繋がる仕組みを作ろうということでしょうか。面白い取り組みですね。確かにこれまで商業漫画は作品の人気に左右されすぎて、「引き延ばし」や 「打ち切り」という不幸が多く起こってきました。そこにはビジネスが優先され作者と読者が置き去りにされている状況もあったと思います。ちなみに制作状況はいかがですか?

智美: プロジェクトは現在¥614,000円の資金が集まっており、目標額の70万円まで後少しになっています。これは本当にありがたいことですね。作品はネーム(物語の内容をコマを割って描いた絵コンテのようなもの)が大体できていて、今月から作画を始めた所です。… というか、なんかさっきからすごく宣伝っぽい感じですね。

秀峰: いえいえ、ぜひ宣伝してください。て言うか、目標額までもう少しですね! スゴイことだと思いますよ。目標額の70万円というのはどのように設定したのですか?

智美: 純粋に制作資金です。主に人件費ですね。

秀峰: そうすると、プロジェクトが成功してもしなくても経済的な利益は出ないということになりますか?

智美: そうなりますね。企画を準備していたのが離婚問題が起こっていた真っ最中でしたし、最初に企画を進めていたクラウドファンディングサイトの代表者がトラブルを起こして、企画が一時中断したりと、メンタル的にはボーッとしてるだけで泣けてくるようなボロボロの状況だったんです。だけど、一度「やろう!」と決めたことなのでやることにしました。作品を読者に届けることが第一だと思っていますし、そのために始めたことですので。資金が目標額に達しても達さなくても、「描く」ということは決まっていますし、もう描き始めています。必ず実現させようという強い気持ちで臨んでいます。本編のオマケ作品ではなく、人の心に波風を立てられるような…、問題作とい うか…、ガチで描いていますので、ぜひご協力いただければうれしいです。

秀峰: 実は僕もネームを見せてもらっていますが、すごく面白い内容だと思いました。記事をお読みの方はこちらからプロジェクトに参加できますので、僕からもぜひよろしくお願いいたします。

智美: 毎週土曜日に作画の様子を生放送もしていますよ。詳しい情報はプロジェクトページをチェックしてくださいね。



■ネーム大賞について

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秀峰: 続いて、「第5回 ネーム大賞」について伺いたいのですがよろしいでしょうか。「ネーム大賞」というのは、弊社運営の漫画賞になりますが、今回で5回目を迎え、智美さんには第1回から審査員を務めていただいております。離婚がこちらの審査員であることに影響は…?

智 美: ないです。前回まで審査させていただいて、今回はどうしようかという気持ちも正直なくはなかったですが、今までたくさんの面白い作品に出会い刺激を受けてきましたし、応募者の中には雑誌連載に結びついた方もいらっしゃって、結果も出ています。私は1回目から賞に関わってきて、賞自体が大切な存在になっています。審査については一切、ご心配なさらないでください。しっかりやらせていただきますよ。

秀峰: わー、安心しました。



■ 新作について

秀峰: お仕事のほうは精力的に取り組んでいらっしゃるようで安心いたしました。最後に新作について伺ってもよろしいですか?新作はどのような状況でしょうか?

智美: 新作はもちろん準備中です。今はネームを描き始めようと思っている所ですね。プロットと言いまして、物語の設定や概要は文章でまとめた所で、4話目までは編集者のOKも出ていますので、「ムショ医」企画を進めつつ、そちらもがんばります。

秀峰: 「4話目まで」ということは、連載作品になるんですよね?

智美: はい、週刊誌で連載する予定です。詳細が決定したら改めて告知しますね。もう取材にも出かけていますし、秋頃の連載を目指しています。もう少し遅くなるかな…?

秀峰: 取材もされているんですか?

智美: そうですね。高校時代の友人が取材に協力してくれていまして、内容はまだお話しできないのですが、大きく言うと職業ものです。特定の職業に深く突っ込んだもの で、取材には何度も通っています。他にもいろいろ取材にご協力してくださる方がいらっしゃって、ありがたいですね。高校時代の同性の友人は、話していて同世代の女性として共感が得られる部分も多く、作品にも活かせそうです。主人公は女性で、女性ががんばっていく物語ですね。

秀峰: 楽しみですね。僕としては智美さんは女性がテーマの作家さんだと思っていますので、さらに面白い作品を期待しています。ところでペンネームはどうされるんですか?これまでは「佐藤智美」を名乗ってきましたが、離婚後はどうされるのでしょう?

智美: 悩んでいます。あ、悩んでいました。ペンネームがコロコロ変わる作家さんというのもときどきいらっしゃいますけど…、1回決めた名前だし、そのままで行こうかと思います。「佐藤@智美」とかちょっと変えたほうが良いですかね?

秀峰: 「佐藤・F・ 智美」とか…? …いえ、そのままがいいですね。

智美: プライベートでは旧姓に戻りますが、仕事では使い分けていこうかなと。抵抗がない訳ではありませんが、読者の混乱を避けたいと思っています。しばらくは「漫画が恋人」の状態でがんばっていきます。

秀峰: それでは、そろそろ最後になりますが、他に何かお話しておきたいことはありますか?

智美: うーん…、今回の離婚のことはいつか漫画にして描きたいと思っています。何が起こっても仕事につなげられるのが漫画家の良いところですね。今はまだ気持ち的に難しいですが、いつか元夫婦で離婚についてそれぞれの角度から同時連載とかやっちゃえばいいんじゃないですかね(笑)
 
秀峰: は、はい…、その時はよろしくお願いいたします。でも、「作家の業」などというつもりはありませんが、僕も文章では表現できない感情を漫画として記録しておきたいです。本日はありがとうございました。

智美: ありがとうございました。

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今日の「描男 kakuo」第96回 
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一言で「悪趣味」だわ…この件。
読者に何求もめてるの?応援か?非難か?
それとも、特殊な、それも「非凡である我々なら成立するんですよ」みたいなケースを見せ付けて満足感を得るためか?
まぁ、前半・後半含めて漫画家・作品の展望が半分以上のウェイトだったから、何か今後の作品を楽しませる作者像の下地作りとして書いてる…と、あえて受取って……みれるヤツいるのかw
ブログでプライベートの切り売りしてるようにしか読み取れんwww

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