8月5日の欧州マーケットサマリー:株が年初来最長の6日続伸
8月5日(ブルームバーグ):欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3261 1.3276 ドル/円 98.63 98.94 ユーロ/円 130.79 131.34 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 304.74 +.59 +.2% 英FT100 6,619.58 -28.29 -.4% 独DAX 8,398.38 -8.56 -.1% 仏CAC40 4,049.97 +4.32 +.1% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .17% +.02 独国債10年物 1.69% +.04 英国債10年物 2.48% +.05 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,304.75 -4.50 -.34% 原油 北海ブレント 108.80 -.15 -.14%
◎欧州株:年初来最長の6日続伸、サービス業指標で-ロイズに買い
5日の欧州株式相場は上昇。指標のストックス欧州600指数は年初来最長の6営業日続伸となった。英銀HSBCホールディングの利益が予想を下回ったものの、ユーロ圏のサービス業経済活動の縮小ペースが当初見積もりから鈍化したことが好感された。
英銀ロイズ・バンキング・グループは2.7%高。同行が利益の最大70%を配当に充てると、フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じたことが手掛かり。英旅行会社トーマス・クックとイタリアのメディア大手メディアセット、英発電会社ドラックス・グループは大幅高。いずれもアナリストらによる投資判断引き上げが買い材料。一方、英銀HSBCは1年8カ月ぶりの大幅安。
ストックス欧州600指数 は前週末比0.2%高の304.74で終了。一時は0.6%高となった。先週は1.8%上げた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が政策金利は長期にわたり低水準にとどまるとあらためて表明したことが相場の支えになった。
ロイヤル・ロンドン・アセット・マネジメントで欧州株の責任者を務めるアンドレア・ウィリアムズ氏は「経済データがようやく改善しつつある」とし、「米国発のデータは引き続き強く、欧州の中核国もまあまあ。バリュエーション(株価評価)はまだ支援材料だ」と語った。
ブルームバーグがまとめたデータによると、ストックス欧州600指数 の株価収益率(PER、予想収益ベース)は13.9倍と、2009年12月以来の高水準。
5日の西欧市場では17カ国中11カ国で主要株価指数が上昇。仏CAC40指数は0.1%上昇。独DAX指数は0.1%下げ、英FTSE100指数は0.4%安となった。アイスランド市場は祝日のため休場だった。
英マークイット・エコノミクスがこの日発表した7月のユーロ圏サービス業景気指数(改定値)は49.8と、6月の48.3から上昇。先月24日発表の速報値49.6から上方修正された。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。英国では7月のサービス業活動がエコノミスト予想を上回るペースで拡大し、6年余りで最速となった。
原題:European Stocks Rise for Sixth Day inLongest Streak This Year(抜粋)
◎欧州債:ドイツ債下落、サービス業指標で需要後退-英国債も下げる
5日の欧州債市場ではドイツ国債が下落、10年債 利回りは1カ月ぶり高水準に接近した。7月の米非製造業景況指数がエコノミスト予想を上回る伸びとなり、比較的安全とされる資産を求める動きが後退した。
フランスとベルギーの国債も下げた。ユーロ圏サービス業の7月の経済活動の縮小ペースが鈍化し、域内経済が過去最長のリセッション(景気後退)から脱却しつつある兆候が強まった。スペイン国債も下げ、利回り は6週間ぶり低水準から上昇。オランダとフランスはこの日、証券入札を実施した。
INGグループのシニア金利ストラテジスト、アレッサンドロ・ジアンサンティ氏(アムステルダム在勤)は「米サービス業のデータは非常に印象深い」と述べ、「米経済指標に見受けられたプラスのトレンドを裏付ける内容だった。ドイツなど中核国の国債利回り上昇につながるだろう」と語った。
ロンドン時間午後5時2分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比4ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の1.69%。2日には1.73%と、7月5日以来の高水準に達した。同国債(表面利率1.5%、2023年5月償還)価格はこの日、0.32下げ98.32。
米供給管理協会(ISM)が発表した7月のISM非製造業総合景況指数は56と、前月の52.2から上昇した。ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想の中央値は53.1だった。同指数で50は活動の拡大と縮小の境目を示す。
英マークイット・エコノミクス発表の7月のユーロ圏サービス業景気指数(改定値)は49.8と、6月の48.3から上昇。先月24日発表の速報値49.6から上方修正された。
スペイン10年債利回りは3bp上昇の4.59%。6月19日以来の低水準となる4.54%まで下げる場面もあった。
英国債相場は下落。7月の英サービス業活動が6年余りで最速のペースで拡大し、安全資産を求める動きが後退した。45億ポンド相当の入札を翌日に控えた5年債は5営業日続落となった。
英10年債利回りは前週末比5bp上昇し2.47%。2日には2.49%と、先月9日以来の高水準を付けた。同国債(表面利率1.75%、2022年9月償還)価格はこの日、0.385下げて94.135。5年債利回りは6bp上昇の1.38%。
原題:German Bonds Fall With France’s as U.S.Report Damps Safety Bid(抜粋)Pound Strengthens as U.K. Services BeatEstimates; Gilts Decline(抜粋)
更新日時: 2013/08/06 02:22 JST