福島県産米「全袋検査」 管理と安全性表示にラベル採用

作成者:sohma 作成日:9月 6, 2012 - 10:56

【2012年9月6日】東京電力福島第1原発事故を受け、出荷前の「全量全袋検査」を行っている福島県産米の店頭販売が8月28日から始まった。今回の検査では、生産・流通の履歴管理や安全性の表示などに粘着ラベルを採用。今年度産米の出荷で合計3,000万枚を使う見通しだ。

 出荷の可否を判断する国のサンプル調査とは別に、同県独自の取り組みを進める「ふくしまの恵み安全対策協議会」(福島市)によると、今年度の同県産米は、産地でのモニタリング・袋詰め後の全袋検査の各段階で放射性セシウムの数値を測定。国の基準値(1㌔あたり100ベクレル)以下であることを二重に確認して流通させる。
 
 ラベルは①収穫したコメを詰めた袋に貼る「米袋識別コードラベル」②検査をパスした袋に貼り、結果を表示するウェブサイトへの誘導機能も果たす「検査済QRコードラベル」③精米業者が精米後に小売り用の袋に貼る「精米ラベル」の3種類を使用。同県産米の今年度の収穫見込み量は約36万㌧で、玄米の多くは30㌔入り袋で流通するため、①②の合計で2,000万枚のラベルが必要となる見込み。②には偽造防止対策も施した。
 
 店頭で消費者に安全性をアピールする③は特設ウェブサイトへ誘導するQRコードも記載し、精米業者に1,000万枚を配布予定。業者が出荷前にインターネット経由で、精米した玄米の識別番号(②のコードを読み取り送信)と、精米袋のロット番号とを関連づけることで、消費者が特設サイト上でロット番号を入力して安全性を確認できる仕組みも整備する。
 
 同協議会事務局を務める(財)福島県農業振興公社は「農産物の安全性を確保し、可視化する方法として、効率・費用の両面で最も優れているラベルを採用した」としている。
(「ラベル新聞」2012年9月1日号より転載)
 
米袋識別コードラベル
 

検査済QRコードラベル

精米ラベル

■ふくしまの恵み安全対策協議会(検査結果情報)
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