先進部隊として如何にあるべきか・・・
           平成22年度
           第1次師団夏季訓練検閲
           


重戦力発動!機甲科部隊本領発揮!!

 第2師団(師団長・渡部陸将)は、平成22年6月26日から28日までの間、名寄駐屯地から北海道大演習場にわたる生地を含めた広範囲な地域を活用し、第2戦車戦闘団及び第2偵察隊の「平成22年度第1次師団夏季訓練検閲」(約2500名参加)を実施した。 


       

 本訓練検閲では、検閲課目として第2戦車戦闘団(団長・小和瀬1佐)に「作戦地域への前進に引き続く対着上陸戦闘」を、第2偵察隊(隊長・居本2佐)には「偵察地域への前進に引き続く監視網の構成」を、各部隊共通となる主要検閲項目として「指揮の要訣の実践」、「部隊の基本的行動」及び「隊員の基礎動作」を評価した。また、FiCS(師団等指揮システム)、T-ReCS(戦車連隊指揮統制システム)、近距離監視レーダ、音源レーダ等を最大限に駆使し「今後の戦い方」についても検証した。


 
 ▲ 集結地に向け移動する90式戦車とオートバイ
 ▲ 統裁官第2師団長 渡部陸将  

 統裁官は、「第2師団が追求している今後の戦い方」における対着上陸戦闘に焦点をあて、受閲部隊の「今後の戦い方における任務遂行能力」を検し評価するとともに北鎮と先進の融合を追求する第2師団にとって極めて重要な検閲であることを認識し、「今後の戦い方を具体化せよ。」、「指揮の要訣の実践」及び「基本・基礎の確行」の3点を要望した。その上で、部隊として「現有編成・装備プラスαでいかなる戦いができるのか具体化し提示せよ。」、各級指揮官に「指揮の要訣である、部隊の確実な掌握、明確な企図の確立、適時適切な命令下達及び命令実行の確認・徹底」、各幕僚には「原理原則に基づいた幕僚活動により積極的に指揮官を補佐せよ。」を、また「今後の戦い方においても隊員及び部隊は基本・基礎の確行に努めなければならない。先進部隊として基本・基礎はいかにあるべきかを真剣に追求せよ。特に敵を常に意識し実際的・実戦的な行動に留意せよ。」と具体的に要望した。

 

 
 ▲ UAV(無人偵察機)
 ▲ 警戒中の隊員  ▲ 故障した90式戦車を修理する隊員

 6月26日夕、状況が開始され第2戦車戦闘団は約100Kmの行進に引き続き整斉と集結地を占領、第2偵察隊は約400Kmにわたる経路上の敵情解明後、対着上陸戦闘地域に監視網を構成し監視を開始した。

 27日昼頃からは敵空挺部隊に対する戦闘が開始され、火力、機動力、装甲防護力及び情報等を総合的に発揮した第2戦車戦闘団は速やかに空挺部隊を撃破して対着上陸戦闘準備に着手するとともに、最終日の28日には上陸する敵を阻止して状況を終了した。

 第2偵察隊は、師団長の決心だけでなく第2戦車戦等団長の戦闘し資するため、緊要な時期にUAV(無人航空機)を運用し適時に情報を獲得した。

 また訓練間、陸上幕僚監部(防衛部)、研究本部及び第7師団等から多くの視察・研修者を迎え、第2師団の取り組みについて確認・理解してもらうとともに、メーカー等との意見交換も実施し、「今後の戦い方の具体化」や、更なる「北鎮と先進の融合」に繋がる多くの成果を得て第1次訓練検閲を終了した。


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