(敬天新聞11月号)
株式会社ファクトリージャパングループ(FJG)という会社が、整体サロンのフランチャイズで急成長中している。驚いたことにこの不景気の中、東京都千代田区麹町三ー十ー一という超高額な都内一等地に一〇階建ての自社ビルを建てたばかりというもの凄い勢い。
整体院を軸としたファクトリージャパングループのカラダケアをテーマとした各サロンは、女性誌などで必ず見かけるくらい大々的な宣伝をしている。
この同業他社を圧倒する新興整体治療院グループを、たった十数年で築き上げたオーナー創業者の子安裕樹氏は、四〇代前半で日焼けしたチョイ悪オヤジ風の雰囲気を漂わせている。きっとモテるだろう。子安氏は自身の経営経験からくる自己啓発的な書籍も執筆していたりする。パワフルなモチベーションあげあげ兄さんである。人を育て、周りを幸せにする…的なことが信条らしい。
そんなファクトリージャパングループの内部告発。オラオラ系のようでいて、優しく、社員思い、お客様第一主義の子安氏も、その実態は「宣伝」とは大きく掛け離れたものだそう。そして、告発者の方が一番問題視するのは、その整体サロンスタッフ・社員雇用の労働環境をうまく利用して、長いこと「脱税」をし―そして今も続いているという「悪徳」経営についてである。
本ページ掲載の画像は、ファクトリージャパングループの社員の方の、最新の源泉徴収書(↓)とタイムカード(月後半のもの3名分の比較)である。3名分のタイムカードの「出勤・退社タイムの打刻」である。3名のうち、左側は正確な打刻がしてあるが、まん中と右側は時間の打刻がほとんどされていない。そして、左画像の源泉票は給料は上ってないのに保険料だけ適当な時期より上げられている。 簡単に言えば、税務署に申告する社員への支払い給与は「高く」、実際に支払う給料は「低く」する。そうすれば、その差額が「会社の利益」になる単純な話。
しかし、帳簿や各種納税書類、経理書類はそんな簡単なことはしない。社員の給料から各種天引きなど差し引けるだけ差し引いて、手渡しを少なくするよう、企業努力しているようである。
そうすれば、自然と社内留保資金は増える。子安氏は気がいいのか、自分になついてくる社員には気前よく海外旅行や各種サービスを、その税金で浮いた分で振る舞っているそうだ。とはいえ、FJGというグループはまだ日本では株式公開などしていない未公開企業だから、社長が何に金を使おうが、どうでもいい。脱税が問題だ。
因みにFJG子安氏は、日本ではなく韓国で上場を試みたことがあるそうだが、失敗に終った。その担当者の方は責任を押し付けられて針の筵の状態らしい。また更に、外に向けては、社員は家族です愛です、という子安氏が、現実には、今ももの凄い、冷淡な不当解雇を繰り返し、元社員の人たちとトラブルになっているそうだ。
整体とかカイロプラティックという「治療術」は、日本では法律によって、正式に認められたものではない。国家資格である柔道整復師や「あはき」と言われる、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師など公的に認められた治療資格ではない。民間資格である。
しかし、整体・カイロプラティックを仕事にしようとする人はほとんどマジメで実直な人ばかりで、地味に「テレビなどでお年寄りとかの肩凝りとかスポーツ選手のパーソナルケアの報道を見て、人の役に立つと思ったから」として、この業を志して、専門のスクールに通い開業する。違法だから儲かるやろ、みたいなえげつない連中は殆どいない。この職を志す人が、そういう素朴な人が多いからこそ「教える商売・開業を支援するシステムを『売る』商売」、つまり整体院のフランチャイズ本部事業は面白いように儲かるという。
整体院FC本部がどれだけ儲かるかは、このファクトリージャパングループのみならず、まだ報じていないが「日本カイロプラクティック協会・日本直販総本社」という、似たような「本部と代理店システム」でボロ儲けしている整体院本部の元社員の方からの克明な告発によって、当紙も確認している。
そういうぼろ儲けしている組織ならば、全体が潤うようにすればいいのだが、当紙に告発が寄せられる団体はどこもそういうバランス感覚には欠けているらしい。だからこその告発なのだろうけど。ファクトリージャパングループの脱税疑惑は、この号を皮切りに、以降、当紙ブログにおいて粛々と糾弾報道をしてゆく所存である。
※※※ もし、FJG内で不当な解雇ほか、納得いかない境遇を受けている方がいたら、当紙まで連絡を頂きたい。※※※
FJGのタイムカード比較(クリックで拡大します)。まん中と右側は本来スタンプすべき勤務期間(上部の空欄部分)を、上司から「タイム押すな」と止められたカード。これで社員は内部的には働いていないことにされる。