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「民次郎ねぷた」いざ出陣
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地域の福祉施設で初めてお披露目された民次郎ねぷた |
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弘前藩最大規模の百姓一揆「民次郎一揆」を率い、ただ一人処刑された義民・藤田民次郎の没後200年を記念し、地元の鬼沢ねぷた同好会は、8月1日から始まる弘前ねぷたまつりに民次郎ねぷたを出陣させる。30日、市内の福祉施設駐車場で初めてお披露目した。同会はねぷたによって「世のため人のためという民次郎の精神を子どもたちに知らせたい」と、本番に向け意欲を燃やしている。
1813(文化10)年、2千人の農民たちが弘前城に押し寄せ、米の配分や免税を嘆願、藩に実現させた民次郎一揆。指導者だった鬼沢の代理庄屋藤田民次郎は全責任を一人で負い、22歳の若さで処刑された。
同会は1982年と2003年に民次郎ねぷたを出陣させ、今回で3回目になる。今回、高さ6.6メートルの大型ねぷたを手掛けたのは絵師の佐藤大節さん。鏡絵「民次郎一揆」では気迫のこもった表情の民次郎が農民らと共に弘前城亀甲門に詰め掛ける様子を、見送り絵は民次郎の娘「をん」を描いた。袖絵は民次郎を捕らえようとする藩士の姿で、物々しい雰囲気だ。
運行責任者の小野靖さん(50)は「民次郎は津軽一円の農民を救ったヒーロー。ただ知らない市民も多く、ねぷたでアピールできれば」と期待する。
同同好会で太鼓を担当する北辰中学校2年の高橋康一郎君は、自得小にいたころ、地域の語り部から民次郎のことを教わった。「正義感が強く優しい人だと思った。地域のために頑張った民次郎の話を下の世代にも教えていきたい」と力を込めた。
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