2012年4月11日水曜日

西田砲~鹿野氏の不適切なビジネスとの関係

西田氏の予算委員会での質問の内容を整理して書き留めておく。

<2012年4月4日 参議院予算委員会における質問>

この4月4日の参議院予算委員会の質問では、いくつかの問題を指摘していた。

  1. 小川法務大臣の不適切な弁護士業務と所得税法違反な事務処理
  2. 鹿野農水大臣とヒグチ薬局の黒い関係
  3. 民主党の不適切外交
  4. デフレ期に増税の愚

こんな所だと、思う。どれもかなり大きな問題を取り上げているようだ。

それぞれについて整理すべき話だが、今回は鹿野氏の問題について整理してみたい。西田氏の話に色々調べて補足もしてみた。


1.平成22年12月、中国の中国農業発展集団(以下、中農集団)と筒井副大臣が、北京に日本側の農林水産物を展示即売する展示館を作ることで覚書を交わす。

 

自民党政権時代から、中国に積極的に日本の農作物を販売していこうという思想はあった。筒井副大臣の覚え書きは、北京に展示即売拠点を作るという意味では正当な外交行為である。ただし、これがしっかり機能すれば、という条件付きだが。

残念なことに、この展示即売拠点は、現時点で機能していない。

東北大震災に関連した放射能騒ぎで、中国が日本の農林水産物を敬遠したからだと言い訳がされているが、機能していない事実は代わらない。西田氏によれば、現時点でこの展示館には何も展示されていないそうである。筒井氏の答弁でも、現在は展示していない、準備中だ、との発言である。


2.鹿野大臣は、民主党の樋口俊一議員の公設秘書の田中公男を公設秘書の身分のまま農水省顧問に任命(半年以上の兼職は規定違反になるので秘書の方を4ヶ月後に辞任)。その後、田中氏は平成23年7月に農林水産物等中国輸出促進協議会の代表に就任している。

まず、樋口俊一氏について。現在、民主党の衆議院議員でヒグチ産業(株)の代表取締役でもある。ヒグチ産業は、チェーンドラッグストアである「薬ヒグチ」を展開している。

次に、樋口氏の公設秘書であった田中公男氏について。現在は農水省顧問を経て「農林水産物等中国輸出促進協議会」の代表に就任しているが、元々は鳩山安子氏、すなわち鳩山由紀夫氏の母親、ブリジストングループの創業者石橋正次郎の次女の、金庫番と言われた人物である。

「農林水産物等中国輸出促進協議会(以下、促進協議会とする)」は平成23年7月に農水省のバックアップの下で設立された団体で、田中氏は、公設秘書 → 農水省顧問 → 農林水産物等中国輸出促進協議会の代表、という転身を果たしている。


3.鹿野氏、筒井氏は田中氏が樋口氏の公設秘書であったと言うこと以外、田中氏の経歴を殆ど知らないで、任命。

 

田中氏は秘書を辞めてからは、農水省顧問としも促進協議会の代表としても収入ゼロであると、言われている。

そして、鹿野氏や筒井氏は、この田中氏を「中国での人脈を持っている」という理由で、農水省顧問や促進協議会の代表として任命した。


4.農林水産物等輸出促進協議会は何故かサプリメントの輸出も手がけている。

 

平成23年1月に鹿野大臣、筒井大臣が中農集団のトップを招いて「中国輸出促進会議」として農水省として説明会を行っている。その後、促進協議会が農水省のバックアップの下で設立されている。

が、この促進協議会は、「展示品ということにして展示館を通して販売できるから検疫を回避できる」という売りでこの社団法人への投資、会員募集を展開している。例えば、薬やサプリメント販売を手がける興和株式会社は1億円この協会に拠出している。

そして、中国輸出促進サプリメント協会というものも設立されており、このサプリメント協会の代表も田中氏である。設立総会での挨拶は薬樋口の社長である民主党議員の樋口俊一をはじめ、筒井副大臣、田中公男が記念の挨拶をしている。

しかし、西田氏によって促進協議会に電話しても、田中氏等という人間は存在しないとの回答が。西田氏の秘書が促進協議会に出向き、「田中」という人物はおらず、田中氏は樋口事務所に居るとの回答。

実際に、田中氏は現在は樋口議員の私設秘書をやっており、報道機関の人間もそのことを把握している。筒井氏の答弁によれば、樋口氏の私設秘書を「無報酬」で行っているとのこと。


5.鹿野氏は代表選の事務所を、田中氏の紹介で借りている。

 

鹿野氏が民主党の代表選を行った際に、田中氏から事務所の紹介を受けて借りているのだが、借りた場所は、促進協議会の入っているビルの一室である。ビルの持ち主は後援者である医療法人大坪会の大坪氏である。


6.中国大使館から「米の燻蒸無しで中国輸出が可能となったと言う農水大臣からの発表があったが、事実関係を確認して欲しい」という抗議の公電が来ている。

 

これは鹿野氏と筒井氏が、中農集団と、米等の燻蒸無しで日本から中国に輸出することが出来るよう、交渉したことに起因している。

結局、米等を燻蒸無しで日本から輸出して、中国側で燻蒸を行う、ということを文書で確約した、ということで、日本から輸出し、鹿野氏が「米等を燻蒸無しで中国に輸出が可能だ」などと発表してしまったので、中国から抗議が来ている。

つまり、国と国との約束が出来て居ない為に、中国行政側の一部が混乱した、という話である。


結局この話は、農水大臣である鹿野氏と、農水副大臣の筒井氏、そして民主党議員の樋口氏とその秘書であった田中氏がグルになって、政府の力と税金を使って、田中氏に個人的なビジネスをさせている、という構図になっている訳である。

鹿野氏と筒井氏、樋口氏はお互いに便宜を図る関係であり、田中氏はその手先としてサプリメントを中国に売り込もう、ということを画策していると言う訳だ。

そして、実際には「展示品ということにして展示館を通して販売できるから検疫を回避できる」と各種団体からお金は集めているけれども、現実的には販売できる目処すら立っていない。

やっていることは詐欺である。

 

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