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乗らない“満員電車の流儀” 大胆な遅刻も当たり前?

産経新聞 8月5日(月)7時55分配信

 ワシントンの地下鉄は、通勤ラッシュに当たる午前9時半までの時間帯には割増料金をとられる。こちらに来て1カ月になるが、先日、この時間帯の地下鉄に乗ろうとして驚いた。ホームに着いた満員電車に乗客が乗ろうとしないのだ。

 満員電車といっても車内には、かなりの余裕がある。日本であれば「まだまだ乗れる」と、あと何十人も乗り込むところだろう。それでもワシントンではひとつのドアごとに数人が乗り込むだけ。他はおとなしくホームに立ち止まり、次の電車を待っている。

 競争社会、個人主義のイメージが強い米国だが、日本人が「会社には遅刻できない」と固く決意し、他の乗客の迷惑も顧みずに車両に体を押し込むのと比べれば、よほど譲り合いの精神が浸透しているように思う。

 そういえば家族と一緒にベビーカーを押して地下鉄に乗ったときも、あちこちから「席を譲ろうか」と声をかけられた。こうした流儀は見習いたい。

 ただ、米国人の大胆な遅刻にも驚かされる。日参している国務省の会見は20分から40分は遅れるのが当たり前。それでいて、まれに定刻に始まることもあるから始末が悪い。

 待ち時間の有効な使い方を考えねばならないとしみじみ思う。(小雲規生)

最終更新:8月5日(月)7時55分

産経新聞

 

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