2013.8.5 05:05(3/3ページ)

頼れる男や!虎・藤浪、歴史的G斬り&M点灯阻止

阪神先発の藤浪=東京ドーム(撮影・鳥越瑞絵)

阪神先発の藤浪=東京ドーム(撮影・鳥越瑞絵)【拡大】

 小学生のとき、イニング間に首筋を冷やそうと濡らして使っていたハンドタオルは、ジャイアンツグッズ。父・晋さん(50)と同じ巨人ファンだったが、今では猛虎の将来を背負う新Gキラーだ。高卒新人の巨人戦初登板初勝利は江夏豊以来、46年ぶり。江夏は救援だったため、先発では藤浪が球団史上初。またも歴史に名を刻んだ。

 背番号「19」はG戦8連勝を遂げた亡き小林繁氏が背負ったエースナンバー。和田監督は「いずれこういう大一番で勝負をさせたかった。舞台が大きくなればなるほど力を発揮する選手」と賛辞を惜しまなかった。

 体重が減りがちな季節だが、小まめな間食と好物の山盛りの白飯が、夏に強い秘訣だ。欠かさず毎朝ヘルスメーターに乗り、86キロをキープしてきた。土屋トレーナーは「アイツは寝ることに関してもまったく不安はない」と明かす。甲子園春夏連覇した昨年に続き今年も8月の主役を張る。G追撃の先頭に立つ。中西投手コーチは「当然ある」とローテを変更して再度巨人にぶつけるプランを隠さなかった。27日の巨人3連戦初戦(東京D)での先発が有力だ。

 「まだまだタイガースはあきらめてないですし、優勝を狙いにいくんで、これからも応援よろしくお願いします!!」

 ヒーローインタビューの最後は、逆転V宣言で声高に締めた。ゲーム差はまだ「6・5」あるが、この男がいれば、成らないものも成る。藤浪が、逆襲への旗振り役だ。(長友 孝輔)

江夏は救援で初G斬り星

 ◎…阪神の新人・藤浪が巨人戦初登板で勝利投手。ドラフト制後(1966年以降)の高卒新人で巨人戦初登板勝利を記録したのは、昨年の楽天・釜田佳直に次いで10人目。阪神では67年の江夏豊に次いで2人目だが、江夏は救援勝利で先発としては藤浪が球団史上初めて
 ◎…高卒新人で7勝以上したのは、昨年の釜田(7勝)、ソフトバンク・武田翔太(8勝)に次いでドラフト制後11人目。8月末までに7勝以上したのは7人目で、過去6人は全て10勝以上している
 ◎…阪神は今季巨人戦で5度目の完封勝ち。同戦5度の完封勝ちは7度記録した1968年以来、45年ぶり。シーズンの完封勝ちは今季14度目

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