(セ・リーグ、巨人0-7阪神、17回戦、阪神9勝7敗1分、4日、東京ドーム)バットに思いを込め、必死に当てにいった。打球が右翼線へふわりと上がる。落ちろ-。虎党の願いが通じたのか、白球は背走した二塁・中井のグラブに当たり、右前へポトリ。新井が執念で先制点をたたき出した。マジック点灯阻止、いや、逆転優勝へ。主砲が道を切り開いた。
「とにかく食らいついていったよ。反応したというか、食らいついていった。(菅野は)いい投手だし、どんどん振らないとやられるからね」
先頭の坂が四球で出塁し、大和の投前犠打で一死二塁。鳥谷の左前打で一、三塁と好機を拡大したが、マートンが三振。二死後、新井が打席に立った。カウント2-2からの5球目。巨人先発・菅野が投じた外角130キロのスライダーに体勢を崩されながらも、右前へと運んだ。三走・坂が生還し、待望の先取点を奪った。