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岩手で撮影「僕らはココで生きていく」 全国巡回上映へ
 | 映画「僕らはココで生きていく」の一場面 |
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 | 盛岡市での上映会で舞台あいさつする松本さん(右端)。左端は下山さん |
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東日本大震災の津波で被災した岩手県沿岸部で、震災から立ち上がろうとする人たちを追ったドキュメンタリー映画「僕らはココで生きていく」が、9月から全国で巡回上映される。奥州市出身のシンガー・ソングライター松本哲也さん(36)らの支援活動を中心に、盛岡市に住む監督の下山和也さん(41)が記録した。下山さんは「震災直後、初めて見いだした希望を伝えたい。復興へ向かうエネルギーを感じてもらえれば」と話す。
松本さんは仲間と一緒に震災1カ月後の2011年4月11日、炊き出しとライブを一体化した「いわて三陸復興食堂」を山田町で開いた後、約1年間、県内32カ所で計45回の活動をした。
資金集めには盛岡市内の飲食店約200店が協力。飲食代の一部が寄付金となるチケットを販売し、被災地に直接足を運べなくても支援に参加できるようにした。
松本さんは、震災後間もなく、被災地で酒も出してライブをすることに迷いがあったという。それでも「苦しいとき、自分を救ってくれた音楽の力を信じ、少しでも避難者の心を和ませられれば」と開催に踏み切った。
1回目の「復興食堂」に立ち会った下山さんは、みんなが歌って笑い合う姿を見て「支える側と、立ち上がろうとする人たちがつくり出す笑顔が印象的だった」と話す。今後は続編として、復興する人や街の姿を記録する予定。
映画はことし6〜7月、岩手県沿岸部と盛岡市で先行上映され、全国上映は東京を皮切りに始まる。下山さんは「被災地の現状を知ってもらうとともに、支援への感謝も伝えたい」と話し、巡回上映の協賛金も募集している。連絡先はベアーズ企画製作室019(652)8130。
2013年08月05日月曜日
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