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科学
「こうのとり」載せ夜明けの空舞うH2B 「完璧な打ち上げ」と関係者
2013.8.4 13:33
[宇宙]
空が明るくなり始めた4日午前4時48分、轟音(ごうおん)とともに高さ56.6メートルの巨体がゆっくりと上がり、閃光(せんこう)を放ちながら南東の空へ消えていった。闇の世を照らす光明のようで、神々しくさえ感じられた。
国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ「こうのとり」4号機を搭載したH2Bロケット4号機が、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。15分後、こうのとりを第2段から分離。予定時間とのずれはわずか2秒で、ほぼ計画通りの飛行をこなし、日本の技術水準の高さを示した。
分離の直後には、種子島上空をISSが真っすぐに通過する姿が目撃された。星のような白い点にしか見えないが、打ち上げ成功を祝福するかのような絶妙な“演出”だった。
視察した山本一太宇宙政策担当相は会見で「天気がよく6分以上ロケットが見え、ラッキーだった。時間の正確さは世界にも例がない強みだ」と興奮気味に語った。
H2Bの打ち上げ業務は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が行ってきたが、今回から三菱重工業に移管された。同社の関係者は「H2Aと合わせて20回連続成功の節目にふさわしい、実に美しく、完璧な打ち上げだった」と語り、しみじみと空を見上げた。
(草下健夫)
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