"GLOBAL TRENDS 2030" 米国国家情報会議編
「本書を誤読する人と精読する人では大きな差がつくだろう」 立花隆
2030年世界はこう変る
中国やインドを含むアジアが世界をリードする
「中間所得者層」が主流になる
世界の人口は都市部に集中し続ける
テクノロジーの変化のペースは加速し続ける
メガトレンド
個人の力の拡大
- 先進国の中間層は、世界市場に職を求めざるを得ない。新たに台頭する新興国の中間層との競争が待っている。
権力の拡散
- 国家ではない団体やネットワークが国際社会での発言力を増す
人口構成の変化
- 高齢化や若者の減少、移民や都市化が世界のあらゆる地域で進む
食料・水・エネルギー問題の連鎖
- 怖いのは天候不順。
- シェール系燃料の開発でエネルギー不足は解消か
- 再生可能エネルギーは安くて豊富にある天然ガスの普及により不発
- 2030年までに食料需要は35%拡大
- 2030年に世界人口の約半数が水不足の懸念のある地域に居住
ゲーム・チェンジャー
危機を頻発する世界経済
- 新興国、特に中国・インドが世界経済の牽引役に。ただし中国はゆるやかに失速
- 最も不安な国・日本
- インドは2025年までに中国と並ぶ世界経済の成長の柱になる
- インドでは民主主義が定着しており、一党独裁体制の中国よりも国民の不満が選挙を通して発散される
変化に乗り遅れる国家の統治力
- ITの発達などにより国民の権利意識が向上、国家の統治力は次第に衰える
- 安全保障の問題はあまり進展が期待できない
- EUの政治権力を共有とするような国は登場する可能性は低い
高まる大国衝突の可能性
- 2030年までに米国が世界の警察官としての役割を果たせなくなる
- 新興勢力は新しい仕組みを作り小競り合いを始める
- インドが中国に対しどう対応するか注意が必要
- レアアースやエネルギー資源よりも、水源が紛争の火種となる
広がる地域紛争
- 中東は市場原理を導入し長期的な経済成長を目指す
- 南アジアはインドやパキスタン、アフガニスタンの動向が不透明
- 東アジアは誰と組む(中国か米国か)のが最善の選択なのかを催行する必要に迫られている
最新技術の影響力
- 情報技術(スマートシティ・ソーシャルネットワーク・データ処理)
発展途上国を中心に今後20年間、世界の都市開発に35兆ドルが投資される
- 機械化と生産技術(ロボット・自動運転技術・3Dプリンター)
人口の密集した大都市などで自動運転技術の導入が進むかどうかは疑問が残る
- 資源管理技術(遺伝子組み換え食物・精密農業・水管理)
海水を真水化する技術は導入コストが高いため住宅や工場での導入は進むが農業での導入は難しい
- 医療技術(病気管理・能力強化技術)
遺伝子解析の普及で無駄な医薬品を処方することを防ぎコスト削減できる
変わる米国の役割
- 今後、米国を軸に回っていた国際社会は過渡期を迎える
2030年のシナリオ
欧米没落型
- アメリカ・欧州が対外的な力を失い、世界は大きな混乱期に以降
米中強調型
- 第三国で勃発した地域紛争への介入を機に、米中の協力体制が確立する
格差支配型
- 経済格差が世界中に広がり勝ち組負け組が明確に。EUは分裂
非政府主導型
- グローバルな人材がネットワークを駆使して世界を牽引する時代に
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