4ヶ月の間飲みまくったお薬(たまに飲み忘れる) |
3月中旬から、4ヶ月ほどのあいだ、うつ状態になり仕事を一切休んでの闘病生活をしていました。
1日のうち、起き上がって身体が動くのは数時間だけで、抗鬱剤を飲み始めるまでは、ふとんに横になって眠ることもできず「フリーズ」状態でした。桜の記憶も、ゴールデン・ウイークの記憶も何もなく、この4ヶ月間が1週間ほどに感じました。
闘病2ヶ月目には「双極性障害2型」の診断が下り、これまでの人生の「狂乱の季節」も病気が影響していたのかと納得いくところもありました。
記憶を辿ってみると、私がこの病気を発症したのは多分中学2年の終わり頃、ちょうど両親が正式に離婚を協議しはじめた時と重なります。その後、高校1年の終わりに、幻覚幻聴がひどくなり、日大板橋病院の精神科に通いました。ここで精神科アレルギーが植え付けられてしまいました。というのも、大学病院は教育機関の側面を持ちます。そのため、私が診察中にインターン生のグループが、ノートを取りながら診察の様子を観察しているわけです。
その後、精神科に行くことはなく、今まで来てしまいました。
現在は信頼出来る医師を見つけることができ、治療を続けています。もっと早くこの先生に出会えていたらこれまでの苦しみは早く解決できたかもしれませんが、自分が「予約の電話」という自発的行動を行わなければ、先生に出会うこともなかったと思います。
今回は、精神科に何件か電話をして、「この先生だ」とピンと来た決めてを3つほどまとめてみました。
予約の段階でわかる良い病院の見分けかた。
①遠くの名医より近くのふつうの医者。
大前提として・・・自宅から歩いていける医療機関がベストです。私は3月の中旬からひと月の間、1日20時間ほど布団をかぶって寝込みました。病院にいけたのは4月2日でした。
たいていのうつ状態のひとは、一番重い時には、水分補給もままならないほどのわずかな時間しか起きていられない日々が続きます。
ですから、自宅から歩いて(這って)たどり着ける近所にある病院が良いです。自宅から最寄りの病院を探しましょう。
うつの症状のひとつに、「段取りがわからなくなる」、というものがあります。たとえば、自炊をするにしてもスーパーに行って何を買ったらいいのかわからなくなる。玉子焼きひとつ作るにも、卵を手にとったまま「どうしたら良いんだろう」とパニックになる。 ゴミの分別もできません。そういう状態のときに、遠くの病院に電車を乗り継いでいくのは非常に苦痛です。
②直近の日程を提案してくれる。
「・・日(翌日)12時、✕日(二日後)の15時どちらがいいですか?」と具体的な日程を提示してくれる。異常を感じているから精神科に電話をしているわけです。なので「初診日は1か月後です」などという悠長な予約日を提示してくる「人気病院」はやめましょう。1週間以上先の診療日を提示してきたら、一旦保留にして他をあたったほうが良いでしょう。早く予約を取ってくれる先生が良い先生であり病院であると思います。③病院の公式サイトや、医師本人が開設しているウエブサイトを見て、書いている内容が共感できる。
私の決め手は、女性医師が開業していたこと、病院にセラピー犬がいたこと、「夜間緊急時のために携帯電話番号を公開しています。医院受付までおたずねください」というサイトの文言を見たことです。夜間に不安になる時は誰しもありますが、携帯電話で電話相談を(無償で)受けてくれる先生はなかなかいないと思います。もう一つ重要なのは、「医師の評判サイトは読まない」ということです。自分に合うか合わないかが重要なのであって、それは評判サイトではわかりません。精神科の医師はサービス従事者ではないので、言葉遣いが多少おかしくとも、服装が華美すぎるとか、爪が派手すぎるとか、ホテルマンみたいなホスピタリティに欠けるとか、病院が混みすぎるとか、そういうことは、自分にとって大事なことではないのであれば無視するべきです。
※女性医師を重視した理由は、私が女性だからです。理由は、「生理について話ができるから」です。女性の精神状態は生理と密接に関係します。「女性同士だからこそ分かり合える」みたいな精神論ではなく、重要な点について遠慮せず話ができるため、女性の医師にかかることにしました。
おわりに
予約の電話すらできない、という状態になってしまっている人もいると思います。その時は躊躇せずに両親や、兄弟、信頼できる人に「このままだと死ぬと思うので、病院に行きたい」と伝え、予約を入れてもらいましょう。もし、相談した相手が、精神科に偏見のある人にあたってしまった場合、「病院なんか行くと薬漬けにされるぞ」と言って取り合わない可能性もあります。うつは、薬を飲まないと治りません。予約の電話を自力でできないほど衰弱していると考えてください。重篤な症状です。救急車を呼んでもいいと思います。いきなり救急車を呼ぶのもちょっと…という方は、東京消防庁に救急相談センターがあります。こちらに電話して、「救急車を呼びたい」旨をまず相談しても良いでしょう。
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次回は、
「初診でわかる、良い精神科のみわけかた」です。
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