■排気ガス・たばこ規制同様に管理の必要
世界保健機関(WHO)によると、放射線被ばくは排気ガスやたばこと同じように発がん物質1級に分類されているという。先進国では最近、過度な医療放射線被ばくを法律で規制する傾向にある。英国では病院の全放射線装置の被ばく量を測定し、勧告基準を超える機器を制限している。米国カリフォルニア州やテキサス州などでは患者がCT検査を受けると、患者が受けた放射線被ばく量を病院が計算し、カルテに記録することが義務付けられている。患者個人の年間放射線被ばく量を把握し、調整するためだ。慶煕大学病院放射線科のソン・ドンウク教授は「日常生活で毎日車に乗る人がいる一方で排気ガスが規制されているように、医療放射線は病気を診断するために積極的に活用する一方で過度な被ばくが起きないよう国が管理しなければならない」と指摘した。
延世大学セブランス病院ではこのほど、患者が放射線検査を受けるたびに被ばく量を患者のカルテに記録するシステムを韓国で初めて導入した。同病院放射線科のキム・ミョンジュン教授は「一度に複数部位をCTで撮影したり、短期間に同じ部位を繰り返し撮影したりすることは可能な限り避けるべきだ。病院が患者の健康に関する数値を把握・管理するのと同様、患者の放射線被ばく量も把握・調節するシステムが必要だ」と話している。