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経済
【新帝国時代 第5部(4)2】五島に中国漁船の大群 「陸から十数メートル…すごい威圧感」
入り江の目の前で食料品店を経営する登本タヤ子(81)も驚きを超えて脅えさえ感じたという。
「昔の中国漁船は小さなおんぼろ船だったのに、きれいで大きくてびっくりした。しかも一晩中ドンドコとエンジン音が聞こえ、窓からは船の明かりも見えて。なんだか恐ろしくて誰か店に訪ねてきても扉を開けんかったよ…」
× × ×
虎網漁船急増の背景には、経済成長に伴う中国での魚介類の需要増がある。
中国国内での魚介類消費量は2009年に4236万トンに達した。1989年は1254万トンだったので3倍以上に増えている。中国沿岸部では乱獲のために漁獲量が減ってしまい東シナ海の日中中間水域に漁場を移してきたとみられる。
日本側も指をくわえて見ているわけではない。水産庁は漁業取締船12隻を東シナ海に投入し、監視活動を続けている。大型取締船「白鴎丸」(499トン)は2月20日、五島列島・女島沖155キロの日本の排他的経済水域(EEZ)内で操業している虎網漁船を発見。逃げ回る船を2時間以上追跡した末、漁業主権法違反容疑で摘発した。
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