NYCバイクシェアは、公共向けの自転車シェア運営を専門とする米アルタ・バイシクル・シェアと、共有自転車向けの機材やソフトウエア作りを専門とする加パブリック・バイク・システム・カンパニー(PBSC)が共同で運営している。アルタとパブリック・バイクは、ニューヨークに先立ち、米国内で首都ワシントン、海外では英ロンドン市や加モントリオール市などの自転車シェアの仕組みを手掛けた実績がある。
■ネットで自転車、駐輪場、走行履歴を検索
自転車の取り出し、返却では少し不満が残ったが、NYCシステムの仕組みで驚かされたのは、返却したらその情報が瞬時に自分の利用履歴に反映されたことだ。
年間会員はシティバイクのサイトに登録することを求められるが、そのサイトを通じてどこの駐輪場で借りて、どこの駐輪場で返したのかを把握することができる。走行時間も正確に表示される。記者は年会費95ドル(税込みで約103ドル)を払った年間会員になり、1日の利用は無制限だが、1回の走行時間は45分に制限されている。制限時間を30分超過ぎると2.50ドル、1時間超過で9ドルの追加料金がかかる。時間の管理は重要だ。
駐輪場の空き状況や利用可能な自転車の台数も同社のサイトやアプリで公開されている。家を出る前に、最寄りの駐輪場に利用可能な自転車があるかどうかを確認したり、返却したい駐輪場のドックが全部埋まっていた場合には近隣の駐輪場を検索したりすることが簡単にできる。
ちなみに年間利用者でない人でも自転車のレンタルは可能で、24時間プランは9.95ドル、7日間プランは25ドルだ。こうした短期利用者はカギを持たないため、駐輪場にある券売機で料金を払い、暗証番号を受け取る。番号をドックに入力すると、自転車を引き出せるようになる。利用回数は無制限だが、1回の走行時間は30分。30分を超えると4ドルの追加料金がかかる。駐輪場は街の至る所にあるので、少し面倒だが30分を経過したところでいったん返却し、別の自転車に乗り換えれば追加料金なしで長距離を走れる。観光客にもお勧めだ。
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