7月21日に日本で行われた参議院選挙で自民党が圧勝した。日本の政治が安倍晋三首相の一人舞台のようになった状況で、自民党の勝利はもはや驚くほどのことでもなかった。しかし、民主党の敗北は衝撃的だった。民主党は121議席を懸けて闘った今回の選挙で実に17議席にとどまり、65議席を得た自民党に参議院院内第1党の座を明け渡した。昨年の総選挙(衆院選)で294対57で自民党に完敗したのに続き、2度目の惨敗となった。民主党がわずか7カ月前まで日本の与党だったということを考慮すると、今回の選挙で民主党の得た通知表は「党の解体に近い大敗北」であると同時に「没落」だ。
2回の選挙で再起不能となる打撃を受けたことで、民主党のスター政治家たちも共に崩れ去った。「民主党トロイカ」とされた鳩山由紀夫、菅直人元首相、小沢一郎・現「生活の党」代表。これらの議員は2009年の選挙で54年ぶりに自民党の一党支配を崩壊させ、与党・民主党への政権交代を成し遂げた歴史的主人公たちだった。しかし、これらの議員は、すでに民主党と同じくらい存在感のない政治家へと成り下がってしまった。
民主党の没落は、もちろん自分たちの無能のためではあるが、今後はある一定の期間、自民党と安倍首相の独走時代が続くことを意味している。安倍首相は、平和憲法の改正、集団的自衛権の導入、過去史に対する謝罪談話の否定、靖国神社の参拝など、国際社会に物議を醸す明らかな右寄りの思想で武装し、参議院、衆議院を掌握した。しかし、日本には今後の行くべき道さえも決められない支離滅裂状態の野党だけが残されているのだ。実際に日本国内からも、事実上の両党体制が終わり告げたことに対し「民主主義の危機」を懸念する声も上がっている。国際社会は、こうした現実が北東アジアの葛藤へとつながっていることを懸念している。