日テレ 広告ガイド

テレビ広告の基礎知識からCM出稿まで

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テレビCM応用編

テレビCM応用編 > テレビ営業用語集

●サービスID(service ID)

地上デジタル放送では、1つのチャンネルの中で3つのSDTVを放送したり、番組の放送と一緒にデータ放送をするなど、複数のサービスを同時に実施できる。こうしたサービスを識別するために、それぞれに割り振られた番号をサービスIDという。

●サービス・エリア(service area)

各放送局ごとの放送電波の到達する範囲。全国的に調査したものとしては日本アドバタイザーズ協会(JAA)が実施する「民放テレビ局エリア調査」(偶数年の2月実施)がある。

●在局

「CM素材がテレビ局内に存在する」ということ。通常は放送契約が終われば素材は広告会社に返却されるが、またその素材を使う予定があるとき、広告会社の依頼で手続きをし、局内で保管する。

●再生率

特定の時間帯においてDVRやVTRを再生視聴していた世帯の割合。テレビから録画した番組に限らず、ビデオソフトやビデオ撮影したものの再生も再生率に含まれる。

●最大級表現

CM内容で、「世界初」とか「最高・最大・最優秀」などの表現をすること。こうした表現は社会的に認知され得る裏付けのない限り、原則として使うことはできない。

●サイドカット(sidecut)

アスペクト比変換方式の1つ。16:9の画像を4:3の画角に変換するときに、両サイドをカットする方式。

●サイドスーパー

テレビ画面の中心以外に、3分の1や4分の1程度の大きさでスーパーされる提供表示などのこと。番組名のロゴなどは「サイドマーク」ともいう。ワイドショーやニュースなどで多用され、キュー・カードの役目も果たす。
→キュー・カード

●サイドパネル(barn doors)

アスペクト比変換によって表れる画面の1つ。4:3の映像を16:9の画面に変換するとき、両サイドに黒い部分(CGのこともある)が現れる画面。

●サイマル放送(simulcast)

同じ内容の番組を、例えば地上とBS、あるいはデジタルとアナログのように複数のチャンネルで放送すること。

●作案

スポットセールスで、広告会社を通じた広告主からの引き合いに対し、具体的なCM放送スケジュールを予約する作業、およびその結果予約されたCM枠のこと。「作案」「線引き」ともいう。時間取りの原案を広告会社に提出し、広告主の要望を受けて案を変更(改案)する。広告主からOKが出たら決定となり、具体的な放送の準備に入る。

●サス(sustaining program)

「サステーニング・プログラム」の略。自主番組。提供社をつけずに、テレビ局自身が一切の費用を負担して放送する番組のこと。「サスプロ」ともいう。転じて、報道特別番組などで、CMを入れずに放送することも「サス」という。

●ザッピング(Zapping)

テレビを視聴しているときに次々とチャンネルを切り替える行為。

●サテライト局(satellite station)

テレビ局の電波が届きにくい地域に設けられた小電力の中継局のこと。大本のテレビ局を「親局」というが、サテライト局は親局の電波を別の周波数に切り替えて放送するのでチャンネル数字が異なる。

●サブ(subcontrol room)

「サブコントロール・ルーム」の略。副調整室。放送・収録中にスタッフがいる場所で、ディレクターが指示を出しスイッチャーやミキサーなどが映像・音声を操作している。

●三冠王

全日、プライムタイム、ゴールデンタイムの3つの時間帯で平均世帯視聴率のトップを取ること。

●サンプル(sample)

→標本世帯


●シェア

主として東京キー局の5局間での地区投下額の配分比率のこと。

●時間取り

→作案

●事故補償

→ペナルティ

●自主調査地区

民放3局以上の地区(2011年3月現在27地区)でビデオリサーチが行っている機械式調査地区。

●視聴時間量

テレビを視聴していた時間。たとえば6~24時の総世帯視聴率(HUT)が40.0%ならばこの時間における1世帯当たりの平均視聴時間量は18時間(1080分)×40%(0.40)=7時間12分(432分)となる。

●視聴質(qualitative ratings)

視聴率という量的な尺度に対して、番組の質的な評価の指標として提起された。その定義は確立されていないが、一般的には誰が見ているか(視聴者構成)、どのように見ているか(ながら視聴など)、番組の内容はどうだったか(番組内容評価)、CMの内容表現はどうだったか(CMの質)の4つに分類される。

●視聴者構成割合

テレビを見ている人を100として、性別・年齢階層別の視聴者の割合をパーセントで示したもの。

●視聴者層

個人視聴率集計時によく使われる性・年齢・職業別の区分。PM(ピープル・メータ)式調査では利用可能な区分数が増えたが、代表的なものに次のビデオリサーチレポート用の層区分がある。C(男女4~12歳)、T(男女13~19歳)、M1(男20~34歳)、M2(男35~49歳)、M3(男50歳以上)、F1(女20~34歳)、F2(女35~49歳)、F3(女50歳以上)である。

●視聴世帯数(audience accumulation)

特定エリア内の特定時間帯におけるテレビを見ている世帯の数。エリア内のテレビ所有世帯に対するテレビ視聴世帯数で、エリア内テレビ所有世帯数×世帯視聴率で求める。関東地区の場合、世帯視聴率1%は約17万7千世帯(2010年10月現在)。

●視聴人数(audience accumulation)

特定エリア内の特定時間帯におけるテレビを見ている人の数。エリア内のテレビ所有世帯内のテレビ視聴家族(4歳以上)の総人数で、エリア内自家用テレビ所有世帯内人口×個人全体視聴率で求める。関東地区の場合、個人全体視聴率1%は約40万7千人(2010年10月現在)。

●視聴率(rating)

特定エリア内で、ある時間帯にテレビを見ていた世帯ないし個人の割合。「レイティング」ともいう。エリア内のテレビ所有世帯(人口)に対するテレビ視聴世帯数(人数)の割合で、世帯ベースの「世帯視聴率」と個人ベースの「個人視聴率」がある。

●字幕つきCM

当該CMの音声その他音響を聴覚障害者に説明するための文字または図形(字幕)を重畳したCMを指す。素材のスーパー表示と同様に常時表示される「オープンキャプション方式」と、テレビ受像機の字幕ボタンをオンにすると表示される「クローズドキャプション方式」がある。

●週平均視聴率

1週間(月~日)の平均視聴率。

●10桁CMコード

CM素材を特定する記号。素材ごとに付番され、素材の制作から進行・放送確認まで幅広く利用される。広告事業主の申請により共通コードセンターが発番した広告事業主を特定する4桁のコード番号(固定)と、広告事業主が自社のCM素材に付けた6桁のコード番号からなる。
→共通コード管理センター

●受託放送事業者

→委託放送

●商品割り

広告主の広告会社別予算配分の1つ。複数の広告会社に、それぞれ別の商品・ブランドを割り当てて扱わせること。

●白送り(open-end)

発局がネット番組で、提供表示や局告知のスーパー、CMなどを外した本編だけをマイクロ回線で送り出すこと。受け局で必要な素材を追加して放送する。
→黒送り

●白素材

編集済みのVTRで、スーパーを入れてないもの。

→黒素材

●白ネット

テレビ番組のネット方式の1つ。番組本編だけがネットされ、CM部分は各受け局がセールスする番組のこと。「セミネット」ということもある。
→黒ネット

●白味(blank)

放送素材のフィルムやVTRテープで、放送時にオン・エアされない部分のこと。本来はフィルムの編集時に本編と本編の間につないで、ロール替わりを表示するための白色フィルムをいう。放送で白味が出たら事故である。


●スーパー(superimpose)

「スーパーインポーズ」の略。ある画面に別の画面や文字などを重ねることで、「オーバーラップ」ともいう。また、重ねる文字自体も「スーパー」といい、これは「テロップ」ともいう。画面の中を流れるスーパーを「ロール・スーパー」という。

●スクイーズ(squeeze)

16:9の映像を水平方向に圧縮し、4:3の映像にしてDVDなどに記録すること。再生時に16:9の映像に戻すが、4:3のテレビではそのまま再生すると縦長の映像になってしまうため、レターボックスなどの処理が必要。

●スクランブル(scramble)

有料のテレビ放送を契約者だけが見られるようにする技術。総務省令によって著作権保護を行う放送も使用可能となった。同期信号抑圧方式や走査線の位置を入れ替える方式など、いろいろな方式がある。

●スタート・マーク(start mark)

フィルムやVTRテープのスタート位置を示す3秒前のマークまたは信号。

●ステブレ(station break)

「ステーション・ブレイク」の略。ある番組から次の番組へ移る間の時間のこと。「SB」と書くこともある。当初は機械操作上必要な時間で局名告知にも使われていた。

●スポット(spot)

「スポットセールス」または「スポットCM」のこと。

●スポットCM(spot CM)

テレビ局が定めたCM時間枠に放送されるCM。15秒が基本単位で、ステーション・ブレイク・スポット、PT(パーティシペーション)、ガイド(案内コマーシャル)がある。スポットCMは、時間帯などでの自由度が高く、新製品キャンペーンのような機動的、集中的な出稿に適している。タイムに比べて市況性が高く、料金が需要期と閑散期によって変動する。

●スポットCMスケジュール表

スポットCMで、広告主別、契約別にCM素材の種類、内容、放送時間およびステブレ、PTの別などを表示した表。民放連で定められた統一書式がある。

●スポットセールス(spot sales)

テレビCMのセールス方式の1つ。テレビ局が定めたCM時間枠を、各局ごとに独自に販売する売り方のこと。

●スポット投入パターン

スポットCMの出稿パターン。1週間のタイムテーブルの時間帯別投入本数百分比により7パターン(逆L型、全日型、ヨの字型、コの字型、逆F型、深夜型、全日昼型)に判定し、特性に応じて名称を付けている。

●スポンサー

→広告主

●スポンサー競合(batting)

同一要素(業種、商品、タレントなど)を持つCMが並ぶこと。テレビ局は、タイムCMでは同一番組内または同一CMブロック内の競合、スポットCMでは隣接した場所での競合を避けるよう努めている。

●スリー・ヒッツ・セオリー(Three Hits Theory)

広告の有効接触頻度に関する理論。1972年のクラグマン(H.E.Krugman)の論文が端緒で、視聴者のテレビCMへの判断は3回接触すれば確定するというもの。


●正価

テレビ局が公表しているCM基準料金。タイムランクごとに、タイム料金とスポット料金が定められている。

●セーフティゾーン(safety zone)

放送素材(テロップ、スライドなど)の放送安全範囲、つまり受像機のフレームからはみ出すおそれがない範囲のこと。

●責任セールス

ある番組の全部または一部のCM枠を広告会社が買い切り、責任を持ってセールスすること。「買い切り」ともいう。

●セグメント(segment)

地上デジタルテレビ放送の周波数帯域幅の単位。1セグメントは約429KHz。地上デジタルテレビ放送では1局あたり13セグメントが割り当てられるが、テレビ局はこれを伝送特性が異なる部分(階層)として最大3つまで分割することができる(例:6セグメント+6セグメント+1セグメントなど)。欧州のOFDMでは、このようなセグメント分けがない。

●世帯視聴率(household using television rating)

特定時間帯におけるテレビを見ている世帯の割合。エリア内のテレビ所有世帯に対するテレビ視聴世帯の割合で、一般に視聴率といった場合、この世帯視聴率をさす場合が多い。

●セッツ・イン・ユース(Sets-in-Use)

調査対象世帯のテレビやラジオのスイッチの入れられている受像(信)機の割合。家庭内のテレビ台数が複数になり、セット単位では世帯単位の稼働状況が計測できないため、総世帯視聴率を表すものとして、現在ではHUTが使われている。

●セット・トップ・ボックス(set-top box /STB)

テレビに接続してさまざまなサービスを受けられるようにする機器の総称。テレビの上に置くことが多いことからこう呼ばれる。衛星放送やケーブルテレビの受信機、電話回線に接続してインターネット接続や通信カラオケを提供するものなど、さまざまな種類がある。メディアのデジタル化の進展において、録画機器やゲーム機などもこの範疇に近づいている。

●セミネット(seminet)

→白ネット
→半黒・半白

●全局合計視聴率(Total Of Television)

ある時間帯における各局の視聴率を合計した数字。個人の全局合計視聴率(局別視聴率の合計)は、PUTと同じ。なお世帯の全局合計視聴率は、その時間帯の各放送局の世帯視聴率の合計で、各世帯内にある複数台テレビについて調査対象としているため、同時に異なった局を見ている世帯がある場合、全局合計視聴率はHUTより高くなる。

●占拠率(share)

各局の視聴率の合計を100として、そのうち特定局または番組の占める割合をいう。

●先決

「先方決定」の略。タイムセールスで、広告主から購入決定が出ること。先方決定をテレビ局側が収容して、初めて契約成立となる。

●全国地上デジタル放送推進協議会

民放テレビ127社、NHK、総務省、32の各地域地上デジタル放送推進協議会(地域協議会)で構成される任意組織。2001年創立。各テレビ局への周波数割り当てを定めるチャンネルプランの策定やデジタルへの移行に伴う諸課題についての検討に取り組んでいる。「全国協議会」ともいう。

●全日(全日平均)

視聴率を時間区分別に見るときに使われる、1日の時間区分別視聴率のうちの6~24時までの18時間の平均。

●全日型

スポットCM出稿パターンの1つ。平日・土日のほぼ全日に投入するパターン。
→スポット投入パターン

●線引き

→作案

●前4週平均視聴率

その週を除いた、前4週間分の同じ曜日、同じ時間区分の平均視聴率。

●全枠

①ある番組のすべてのCM枠。単一広告主が全枠を買い切って提供することを「全枠提供」または「1社提供」という。
②番組枠全体のこと。「全枠を報道特別番組にする」のように使う。

●総個人視聴率

→PUT

●総世帯視聴率

→HUT

●挿入スポット

ステブレの後または前に追加する形で番組枠内に設けられるスポット枠。前者を前挿入、後者を後挿入ともいう。放送形態はCCやHHと似ているが、営業上および放送運行上はスポット扱いとなる。局により表現が異なり、挿入スポットもCC・HHと呼ぶ局もある。

●双方向サービス(interactive survice)

デジタルテレビ放送で、放送の電波を利用したデータ送信機能と、受信機器が持つ情報入力・通信機能を使い、視聴者がテレビ放送に対して何らかの働きかけができるサービス。具体例としては、テレビ局によるCM商品アンケートの代行(顧客データの受け取り)や視聴者がクイズ番組の解答を送信して番組に参加するなどが考えられ、BSデジタル放送で本格的に導入された。なお、視聴者側の入力情報をテレビ局が受け取るには、受信機器が電話回線などにつながっている必要があるが、こうした回線を「(双方向サービスの)上り回線」という。

●素材差し替え

ネット番組の受け局が、CMや提供表示などをネット受けせず、自局操作で別素材を放送すること。特に地域商品を持つ提供社のCMなどは頻繁に差し替えが生じる。全部の受け局がCMを差し替える場合は「全局差し替え」という。なお、スポットCMの場合は「差し替え」ではなく「素材変更」という。

●素材指定

広告会社からの連絡(タイムはテレビ番組CM連絡表、スポットはテレビスポットCMスケジュール表)に従い、セールス枠にCM素材を割り付けること。

●素材の搬入・登録・返却

素材の「搬入」はCM素材が広告会社からテレビ局に届けられること。「登録」は搬入されたCM素材をCMシステムに入力すること。「返却」は放送契約終了後のCM素材が、テレビ局から広告会社に返却されること。

●素材変更

スポットCMで、予定していたCM素材を変更して別の素材を放送すること。