名古屋グランパスは、磐田との東海ダービーに3−2で競り勝ち、連勝を4に伸ばした。オーストラリア代表でもあるFWジョシュア・ケネディ(30)が後半16分に勝ち越しのPKを決めるなど1ゴール、2アシストと活躍。チームは勝ち点27で11位の座を守った。
◆名古屋3−2磐田
エースが輝きを取り戻した。改修を終えたヤマハスタジアムのこけら落としと銘打たれた磐田にとっての記念マッチ。ほぼ満員の観客で埋まった敵地を、ケネディが完全に支配した。
「ハッピーだね。得点以外でもチームを助けることができた」。1ゴール2アシスト。全3得点に絡む圧倒的なパフォーマンスで、チームを2シーズンぶりの4連勝に導いた。
独り舞台の始まりは開始早々の前半8分。田中隼のクロスをヘディングで落とし、小川の先制ゴールをお膳立て。
同点で迎えた後半16分にはペナルティーエリア内で相手DFの反則を誘ってPKを奪取し、自ら左隅へ突き刺した。前節の鹿島戦でもPKを得ており、「(クロスに対して)瞬間的にいいポジションを取れている」。駆け引きを制し、ポジショニングで勝っているからこそのPK。ケネディらしさの詰まったゴールだ。
後半36分には玉田へ技ありのスルーパスを通し、ダメ押しの3点目をアシスト。最近2試合では3ゴール2アシストと絶好調だ。
7月22日のアーセナルとの親善試合で刺激を受けた。ブンデスリーガ・ケルン時代の同僚で、ドイツ代表のFWポドルスキと再会。ピッチ上で久々に言葉を交わした。
「彼はもう代表で100試合くらい出ている選手だけど、僕にとっては若手の印象が強いよね」。一緒にプレーした10年ほど前を懐かしんだ。ケネディ自身は2009年途中にJリーグに移籍。「彼は素晴らしい選手。ともに南アフリカでのワールドカップ(W杯)に出たし、お互い頑張らないと。僕も日本でプレーしてちょうど4年ぐらい。どんどんよくなっているよ」と自信満々。腰痛による低迷期から完全に脱したエースが、グランパスを力強く引っ張っていく。 (木村尚公)
この記事を印刷する