'13/8/1
高速ツアーバスの撤退相次ぐ
国が7月末で高速ツアーバスを廃止し、規制の厳しい乗り合いバスに一本化するのを受け、中国地方で高速バス事業から撤退する貸し切りバス会社が相次いでいる。7月までツアーバスを運行できた5社のうち4社が高速乗り合いバスの運行許可を得なかった。格安で運行されてきたバスの本数が、繁忙期などに減る可能性がある。
4社は盆や年末年始、大型連休を中心に中国地方と関東や中部、関西などを結ぶ高速ツアーバスを運行してきた。ある会社は広島―東京が片道約5千円など、運賃は通常の高速バスより大幅に安い。
当面は関東や関西の新たな高速乗り合いバス会社が本数を増やして便数を維持。料金も大きな変動はない。だが国土交通省によると、ツアーバスから乗り合いに移行した大手6社の8月繁忙期の便数は昨年より2、3割減る見通し。今後は、移行により必要となる停留所の設置コストなどを受け、運賃上乗せもあり得るという。
【写真説明】JR広島駅南口から出発する高速ツアーバス