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政治
【主張】麻生氏失言 改憲論議への影響避けよ
もう一つの麻生発言の誤りは、ナチス政権がワイマール憲法を改正し、新たに憲法を制定したかのように理解していることだ。そのような史実はないことも指摘しておきたい。ナチスは1933年、暴力を背景に、ドイツ国会において全権委任法を成立させ、ワイマール憲法を死文化させて独裁につなげたのである。
麻生発言を捉え、憲法改正は反民主主義的といった曲解もなされている。麻生氏は「憲法改正は落ち着いて議論することが重要」と発言全体の趣旨を語ったが、「いつの間にか」「誰も気づかないで」憲法が改正されるのが望ましいかのような表現は不適切だ。
冷静さは大切だが、国民の多数が望んでいる憲法改正をめぐる議論は正々堂々と進めればよい。
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