今週発売の週刊ポスト。
その中で、小林よしのり氏が
「皇太子、雅子妃バッシングの主役は安倍晋三である」旨の記事を入れている。
新聞広告を眼にしただけで、まだ記事は読んでいない。
しかし、表題通りの内容ならば、
このブログでも書いてきた記事とつながるから、喝采である。
安倍晋三氏、平沼赳夫氏をはじめとする「神の国政治連盟」に連なる政治家たちは、
どうも皇太子以外の皇族をひいきしているように思えてならない。
聡明な皇太子や雅子妃では、
戦前のように為政者の都合良く天皇を政治利用できないと考えているのだろう。
昭和天皇も内閣や軍部、元老筋に外堀を埋められ、
不本意ながらも戦争に突入する方法しか選べなかったのかもしれない。
聡明な皇太子が天皇になれば、
天皇の政治利用を決して許すことなく、
毅然とした態度で時の為政者に立ち向かうだろう。
皇太子夫妻をバッシングする政治家たちは、自分の意のままになる政治体制を作るために、
戦争を放棄し、個人の人権を尊ぶ日本国憲法と
政治家の意のままにならない皇太子を忌避しているようである。
バッシングの主な理由は、雅子妃の病気である。
この国でまったく病気と縁のない人などいない。
皇后として同じである。
皇后の病は、国事行為にまったく支障を来さないはずである。
雅子妃の病気と闘う姿は、同じ病を持つ人たちの心を支えている。
逆に
天皇、皇后の国事行為が多すぎることが問題である。
現天皇も、皇后も病を得ているにもかかわらず、
かなりご無理されて国事行為を遂行されている。
このことが、天皇と皇后の身体を蝕んでいることを
この国の為政者たちはわからないのだろうか。
皇族の被災地訪問ももういい。
被災者と皇族に負担をかけるだけである。
皇族が来るというだけで、周辺の道路を整備し、
千人単位の警察官を沿道に配置し、
仮設住宅周辺の草刈りをし、
訪問当日は、仮設住宅住民を相手にリハーサルを繰り返し、
沿道に待機していた役場職員が、皇族車の進行具合を電話で知らせ、
その知らせを待って、到着10分前から、被災者に正座させている。
そして、
判で押したような「暮らしぶりはいかがですか?」の皇族からの質問に
リハーサル通りに「元気でやっています」と正座のまま応える。
震災直後には、避難所にやってきた皇族を胡座のまま迎えた被災者がいた。
その被災者は非難され、以来、被災者は正座で迎えることが鉄則になった。
げすな私などは、
被災地を訪問された皇族はお昼ご飯は何を食べるのかに興味があるし、
皇族も仮設住宅に一泊されて、被災者と同じごはんを食べ、
同じ狭苦しい部屋で寝ることが、一番の被災者に寄り添うことだと思っている。
こういう国事行為ならば、
被災者を心の底から感動させ、
復興予算で道路や防潮堤ばかり造り、
一番必要な復興住宅建設がまったく進んでいない現状への不満も
いっときは忘れることができるだろう。
それができる皇族は、皇太子と雅子妃だけである。
皇族の被災地訪問は、被災者自身が疲弊する。
人格者で心優しい天皇や皇后、皇太子は、そんなことは望んでいないだろう。
この国の良からぬ為政者が、
多すぎる国事行為で皇族と被災者を苦しめている。
そして、
この国の希望である皇太子、雅子妃を
つまらぬ理由でバッシングしてはいけない。