【栃木】福島・楢葉町から避難 森田さん矢板で講演
東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県楢葉町から那須塩原市に避難している森田省一さん(63)が三十日夜、矢板市矢板の市文化会館で講演し、原発避難者の現状や思いを訴えた。 森田さんは、楢葉町の大半が警戒区域に指定されたが、昨年八月、帰還に向けて復旧作業を進める「避難指示解除準備区域」になったと説明。住民の帰還が決まれば賠償金が打ち切られる恐れがあると指摘し、「金のない人は(帰りたくなくても)帰らざるを得ない。経済的弱者だけが犠牲になる」と懸念を示した。 汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設を、楢葉町を含む双葉郡内に建設する政府方針にも触れ「(『中間』ではなく)『最終』になってしまうのではないか」と指摘した。 講演は、指定廃棄物最終処分場候補地の白紙撤回を求める市民同盟会の集会に合わせて実施。四日午前九時から矢板市塩田公民館でも開かれる。 (石井紀代美) PR情報
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