古川農協(宮城県大崎市)の営農販売部販売課の西部カントリーエレベーターに勤務する契約職員男性(51)が、設備ラインの清掃で生じた廃棄すべきくず米などを勝手に売却し、代金9万円を着服していたことが2日、分かった。
農協は7月31日、職員の懲戒解雇と上司3人のけん責処分を決め、古川署に被害届を提出した。懲戒解雇の日付は現在検討中。
農協によると、職員は3月末ごろからライン清掃で発生したくず米や、入札業者が引き取らなかった低品位米入札サンプル米などを集め、4月以降に数回に分けて自宅に運んで保管。計20袋分(1袋30キロ入り)を6月29日に米穀業者に売却し、代金9万円を着服した。
「6月28日に職員が私有の軽トラックでカントリーの米を持ち帰った」との内部通報があり、発覚。職員が着服を認めて9万円を持参したため、農協が一時預かりとした。農協は、職員が生活費や遊興費に充てようとしたとみている。
佐藤栄一常務理事は「複数体制での作業が通常だが、1人で作業に従事した時間帯に不正が行われた。おわびし、再発防止と信頼回復に努める」と話した。