久しぶりに、TVの野球中継を観戦した。
NHKだから試合終了まで観られるから「たまらんぜセニョール」
やはり野球はいいな~
それも伝統の巨人・阪神戦だ。
一杯やりながら観戦、尚更、格別だわさ
遠い日…
餓鬼の頃…
すぐ上の兄貴と、ドーム球場になる、ずっと以前の後楽園球場へ観に行ったものだ!
もちろん巨人戦だぜ
私は「長嶋茂雄」の大ファンでした。
いや長嶋茂雄さんは、幼い私には「神様」だった。
信じてもらえないかも知れないが…
小学4年頃だったと思う…
兄と仲間達で、後楽園球場へ巨人戦を見に行った時の事。
対戦相手は、大洋ホエールズではなかったと思う…。
試合前 両軍の選手は交代で外野でウォーミングアップをする。
私はライト外野席のフェンス前で、巨人軍の練習を待っていた。
大洋の練習が終わった…
アップが終了。大洋の選手達がグランドから居なくなると一塁側巨人ベンチから、巨人の選手達が出て来た
「待ってました」
国松選手、黒江選手、広岡選手、藤尾選手、王選手達が外野グランドへ現れた
しかし、肝心の長嶋選手がなかなか出て来なかった…
仲間達は口々に王さん広岡さん等と叫んでいたが…
私は、ただひたすら長嶋選手だけを待っていた…
一塁側コーチャースボックスの方角からグラブを右手に持って走って来る選手がいた。
外野席からは遠すぎて顔まで分からない。
しかし、幼い「真人君」には、その選手が誰なのかすぐに分かった。
真人君は、その選手に、ありったけの声で叫んだ
「長嶋」
私の声に回りの仲間達がいっせいに私に振り向いた。
長嶋選手は全力で(あの時、私にはそう見えた。)ライトグランドに向かって来た。そして、ライトの芝生の上でストレッチを始めた。
幼い私は叫び続けた
「長嶋さんホームラン打ってね」
「ホームラン打ってね」
そんな私を見て、回りの仲間達が笑っていたのを覚えている…
「長嶋さんホームラン打ってね」
あの時私は、確かにそう叫んだんだ
今でもハッキリ覚えている。
そして…
生涯「長嶋茂雄」を愛する出来事が起きたんだ
懸命に叫ぶ小学生に呆れたのか、驚いたのか定かではないが…
幼い私を見て笑ったんだ。
そしてこう言いました…
「僕、ありがとう」
そして…
手に持っていたグラブを私に投げてくれたではないですか
びっくりしたなんてもんじゃない
天と地がひっくり返る驚きだったが、真人少年、グラブを見事にキャッチ
そして…長嶋さんは笑顔で言った…
「後で返してくれよ」
そう言ってレフト側へダッシュして行った。
私は「長嶋グラブ」を強く抱きしめた
何度も頬ずりした
いい臭いだった…
長嶋さんのあの笑顔
あのグラブの臭い…
私は…生涯忘れることはない
私の神様
長嶋茂雄さん。
いつまでもお元気でいてください。
あの時の子供が…
私です。