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'13/8/2

政府・与党一体で交渉 自民会議で甘利TPP相


 環太平洋連携協定(TPP)マレーシア交渉会合の終了を受け、甘利明TPP担当相は2日、自民党本部で開かれた党の外交・経済連携本部とTPP対策委員会の合同会議に出席し「政府・与党が一体となって交渉を進めていきたい」と述べた。

 政府は会議で交渉会合の概要を報告した。党の通商政策に影響力を持つ有力議員と緊密に連携し、TPP交渉に対する支持を得たい考えだ。

 甘利氏は会議で「(TPP交渉に)参加してこんなはずじゃなかったという部分はほとんどない」と強調した。その上で「これからが正念場だ。針の穴を通すような難しい交渉をぜひ成功させたい」と決意を述べた。

 参加議員からは、交渉状況の詳しい情報の提供を政府側に促す意見が相次いだ。農林関係議員らは、あらためて農産品の関税維持を確保するよう政府側に求めた。

 農林関係議員には、会議で積極的に発言し、農産品の関税分野で安易に妥協しないよう政府をけん制する狙いがある。

 この会議で政府は、TPP交渉の参加前に業界団体などから寄せられた意見の概要も公表した。

 TPP交渉全体に関しては、貿易や投資などの規制簡素化を期待する声がある一方で、農産品の「聖域」が守れない場合は交渉から脱退するよう政府に働き掛ける意見もあった。

 焦点の「物品市場アクセス」では、農業団体がコメや麦などの重要5品目を関税撤廃の対象から除外するようあらためて求めたほか、衆参両院の農林水産委員会の決議などに盛り込まれた「(交渉からの)脱退も辞さない」とする行動を、どういう基準で実行に移すのかを明らかにすべきだとする主張もあった。




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