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Juin 04
ルノージャポン
フランスだより
ボン バカンス!
photo1学校の夏休みは早ければ6月半ば、遅くても7月初めには始まります。親にとって頭が痛いのは、この長い夏休み、子供たちをどうするかということです。共働きの家庭が非常に多いのでこの問題は結構深刻です。なにせ2ヶ月も時間があるのですから。

photo2子供が夏をいかにすごすかについては、いくつか解決方法があります。ひとつは田舎のおばあちゃんの家に預かってもらうこと。この時期は田舎に他の親戚の子供たちも来ていたりして、イトコやハトコが集まってガヤガヤ賑やかに楽しくすごすことも出来ます。そういう田舎がない場合はどうするか。コロニー・ド・バカンスというのがあります。これは例えばパリ市などが主催しているもので、子供たちを2週間から3週間海か山かに連れて行ってくれる有難い制度です。いい空気を吸いながらスポーツや勉強ができる夏期学校です。自治体が主催する場合、親の収入によって参加費が決まるのでどんな子供でも同じ条件で夏休みがすごせるのはとてもいいことだと思います。5歳と6歳の年子を持った同僚が7月のある日、「今日から二人で行ったわ、ちょっと寂しいけどヤレヤレだわ」と言ってたのを思い出します。5歳なんてそんなに小さいのに大丈夫なのかなと思いましたが、はじめのうち、知らない人や知らない環境で泣いたりした子供たちもすぐに慣れて最後はとてもいい夏休みを送ったそうです。この他英語を習いにイギリスのサマースクールに行ったり、ドイツ語勉強でドイツに行ったり、サッカーのサマースクールに行ったりと、子供たちは様々な夏をすごします。

photo3毎年7月半ば以降週末になるとラジオで交通情報が頻繁に流れ出します。いよいよ民族大移動の始まりです。バカンスというのは「VACANT:空いている」ということで、つまり何もしない、何もしなくてもいい、そういう神様からの贈り物です。パリのアパートのコンシエルジュ(管理人)をしているポルトガル出身のおばさんは8月のひと月必ず故郷に帰ります。ポルトーの近くの海辺の町に兄弟一同が集まるのだそうです。リゾートのリッチなホテル滞在ばかりがバカンスではありません。皆がそれぞれのスタイルで自分のバカンスを楽しんでいます。

海や山に家を借りる。いいですね。いくら位するものなのでしょう。左上の写真アルプス地方の山の家は3部屋で7−8人用、右は海辺の家で5人泊まれるというものですが、どちらも夏は1週間で5−7万円くらいということです。山の家は夏は割安ということです。中はいたってシンプル、普通の家をそのまま貸しているかんじです。近くでテニス、つり、サイクリングなどできます。シーツとタオル、あとは身の回りのものを車に詰め込んで出発です。3週間の滞在となると始めの2−3日くらいは家のまわりの環境に順応したり、食料の買出しなど結構忙しいのですが、そのうち生活にリズムが出てきます。楽しいのは市場に行ってその地方の食材や人々に出会うことです。近辺のお城を見学したり、アンティークの店をのぞいたり、雨の日には暇なので久しぶりにポーカーをしたり、時間がなくて出来なかったケーキ作りをしたり、仲のいい家族が合流してバーベキューしたり、そんなことしていると3週間などあっという間に過ぎていきます。photo4人間1年働いたら3週間はバカンスが必要と言われます。最初の1週で疲れをとり、次の週に体力回復、3週目に本格的に休暇を楽しんで次に備える。大企業の社長から労働者まで皆が当たり前にバカンスを取るフランスでは、すごし方こそ人それぞれですが、バカンスのコンセプトは変わりません。「人間が元気に生きていくため必要なもの」それがバカンスです。

休暇が終わって日常生活に戻ったとき、不思議なことにいつもより自分の気持ちが元気になっているのを感じます。バカンスの効用でしょうか。
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