「失言」「族議員」難題山積 どうする安倍政権(08/02 17:09)

 参議院選挙が終わり、「ねじれ」が解消しました。これで、安倍総理大臣もいわゆる「安倍カラー」をにじませる政策を打ち出してくるのでしょうか。

 (政治部・足立直紀記者報告)
 アベノミクスや集団的自衛権の行使などを進めていきたいのですが、敵はなんと身内に潜んでいます。それが、「失言」「TPP(環太平洋経済連携協定)反対の族議員」、そして「消費税」です。まず、麻生副総理の憲法改正に絡めた「ナチス発言」は、世界中に波紋を広げました。麻生氏は撤回こそしたものの、陳謝も辞任もしないということで、野党からは辞任論や安倍総理の任命責任を問う声も上がっています。政権ナンバー2の失言は、尾を引き続けることになりそうです。次にTPP、安倍総理は前向きですが、今回、大量当選した議員のなかには、TPPに猛反対しているJA=農協や日本医師会の代表らも入っています。こうした族議員=抵抗勢力を党内で抑えきれるのかがカギになります。さらに3点目、消費税です。財務省の構想通り、財政再建のために消費税を予定通り上げるべきか、ブレーンの浜田参与が主張するように、景気への影響を考えて小刻みに引き上げるか、安倍総理は今、2通りの主張の狭間でとても悩んでいます。
 (Q.野党はどう巻き返していくのか?)
 民主党、維新の会、みんなの党の3党とも、野党がバラバラでは、とても今の自民党には太刀打ちできないという認識では一致しています。ただ、維新の会を見ると、西の橋下代表と東の石原代表の主張はバラバラ。みんなの党も、再編推進派の江田幹事長と慎重派の渡辺代表が対立しています。その2つの党に秋波を送り続ける民主党ですが、維新の会もみんなの党も、民主党内の労働組合出身は排除するように求めています。そんななか、3党は行革検討チームを設置しようと協議を始めたり、若手同士で交流を進めるなどしています。ただ、選挙がまだ先ということもあって、なかなかすぐに再編という機運には至っていないのが現状です。

番組スペシャル動画

教えて!あの街あの情報

防災リンク集