インターネット上で少女らのわいせつ画像を交換するなど、過去に例のない大規模な児童ポルノ事件を捜査していた岡山県警生活環境課と岡山中央署は2日までに、児童買春・ポルノ禁止法違反などの容疑で29都道府県の愛好者62人を最終送検し、一連の捜査を終えた。自宅や車などの捜索箇所は165カ所、押収した動画や静止画は計約26万点に上るという。
逮捕、書類送検されたのは高校生や小学校教諭、自衛隊員を含む16〜57歳の男。「子どもの裸に興味があり、性的興奮を高めたかった」「知り合いに画像をあげるぐらいなら警察は捜査しないと思った」などと供述している。
送検容疑は、昨年8月29〜31日、鹿児島県薩摩川内市、無職馬場直樹容疑者(33)=同法違反罪で起訴=が和歌山県有田郡、無職男性(30)に女児の裸などの静止画7枚を携帯電話のメールで送信したのをはじめ、2011年10月〜今年4月、メールやSNS(会員制交流サイト)のファイル送信機能で児童ポルノ画像を提供、販売するなど96件の犯行を重ねた疑い。
同署によると、2〜22人の複数グループで画像をやりとりし、画像22枚入りのDVDを4万円で販売するグループもあった。警察の摘発やサイト管理者の検閲を逃れるため、ロリコンの当て字「炉利」、男児を指す「ショタ」などの隠語を駆使。身内の小学生女児を撮影した男もいた。
県警が昨年4月、サイバーパトロール中に海外の動画共有サイトで画像取引の書き込みを発見。メールの履歴などからグループを割り出し、別ルートから追っていた神奈川県警と共同捜査していた。