麻生氏 ナチス発言で辞職の考えなし8月2日 12時29分
麻生副総理兼財務大臣は閣議のあとの記者会見で、憲法改正に関連して、ナチスを引用したみずからの発言について「ナチス政権を正当化する発言ではなく、真意は十分理解されている」と述べたうえで、閣僚や議員を辞職する考えはないことを明らかにしました。
麻生副総理兼財務大臣は、先月29日に開かれたシンポジウムで、憲法改正に関連して、「ドイツのワイマール憲法も、いつの間にかナチス憲法に変わっていた。あの手口、学んだらどうか」などと述べたことについて、1日、「真意と異なり誤解を招いたことは遺憾だ」として発言を撤回しました。
これについて、麻生副総理は閣議のあとの記者会見で「ナチス政権の例示は誤解を与えたと思うので撤回したが『憲法改正を落ち着いた議論の中でやるべきだ』という発言を撤回するわけではない。ナチス政権を正当化する発言ではなく、真意は十分理解されていると思う」と述べました。
そのうえで、麻生副総理は、記者団が「閣僚や議員を辞職する考えはあるか」と質問したのに対し、「辞職をするつもりはない」と述べました。
また、アメリカのユダヤ系の人権団体などが発言を批判していることに対し、個別に謝罪することはないという考えを示しました。
一方、菅官房長官は、閣議のあとの記者会見で「閣僚はみずからの立場を十分に承知し、誤解されないよう慎重に発言すべきだ。麻生副総理本人が発言を撤回したので、これで決着だと思っている。国会で審議をする性質のものではない」と述べました。
また、岸田外務大臣は「わが国は、戦後一貫して平和と人権を徹底的に擁護する社会を築き上げ、国際社会に貢献してきたと自負しており、こうしたわが国の姿勢をしっかりと説明していきたい」と述べました。
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