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2011年5月21日 (土)

No.24 「女性専用車両拡大への疑問」 追記

 このブログに投稿した記事はまだ20本余りだが、その中でも最も反応が大きかったのは、4月24日に投稿したこのテーマである。
 いくつもコメントをいたただき、また個別メールを下さった方も数名おられた。感謝するとともに、この問題への関心の高さを感じる。

 いくつかの点について、補足しておきたい。
① まず、「男性客が女性客よりもかなり多いのであれば、女性専用車両を設けても男性が不利になるわけではないが、そのような統計は聞かないし、少なくとも大阪では、乗客数に男女差がさほどあるとは思えない。」と書いたのは誤りではないか、との指摘を受けた。
 「女性客が男性客よりも‥‥」とすべきところを逆に書いたようだ。正しい指摘と思うので、訂正させていただくこととする。
 また、乗客数の男女差については、自信があるわけではない。統計などはあるのだろうか。

② お年寄りや障がい者でも「優先」座席」しかないのに、女性「専用」車両というのはおかしい、女性「優先」車両であればまだわかる、というご意見もあった。それも一理あるように思う。ただ、痴漢被害は「優先」で減るだろうか、という疑問は残る。

③ 前回の投稿で「「女性専用車両は憲法違反だ」という訴訟でも起これば、面白いかもしれない。しかし、今の裁判所では、「あくまで任意のもので、従うことは義務ではないから、問題はない」と判断する可能性が高いと思われる。そんな点だけは「ものわかりがいい」のが、現在の裁判所である。」と書いたところ、実際そのような裁判があり判決もあったが公開されていないようである。
 確認したところ、判例雑誌等には掲載されていないようだ。たとえ敗訴判決であっても闘いの結果でもあり、問題提起としての意味は十分にあるのだから、ちょっともったいないと思う。

④ JR西日本が、混雑していない時間帯にまで女性専用車両を拡大するのは、トイレや化粧室を女性向けにしたり、女性客をターゲットにした吊り広告を行うなど、女性客の利用を増やし広告収入を挙げるための営業政策ではないか、特にこの時期に拡大に踏み切ったのは、5月4日にオープンした「大阪ステーションシティ」に女性客を動員するための営業政策ではないか、という見方があるようでである。
 うがった見方かもしれないが、私は、JR西日本の企業体質を考えると、十分にあり得る話ではないかと思う。そうだとすると、話はまったく違ってくる。男性だけが混み合う車両に乗らされる理由はなく、同じように「男性専用車両」を作らないと不公平ということになるだろう。その点、監視していきたい。

⑤ 「反対する会」の方々は、その正義感から、あえて女性専用車両に乗り込んだり、駅の職員に「任意」の「協力」であることの確認を求めるなどの行動を取っておられるようだ。
 私自身は、そこまでのガッツはないが、一般車両が座れるかどうか微妙で、女性専用車両がガラガラであるような場合は、多少の勇気を出して女性専用車両に乗ることにした。
 そうしてみると、意外に、女性専用車両に乗っている男性は多いことに気づくのである。

 思えば、シルバーシート(お年寄り・障がい者などの優先座席)が設けられていたとしても、その席を必要とする人が周囲にいなかったり、車両全体がガラガラの時には、あまり気にせずにそれに座るのが普通だろう。そう考えると、「任意」の「協力」でもあるのだから、比較的空いているような場合は、あまり肩肘をはったり目をつり上げるのではなく、自然な形で利用してよいのではないか。
 それも含めて、結局は他の利用者への思いやりの問題ではないだろうか。

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女性専用車両の是非」カテゴリの記事

コメント

⑤に関して
一般の営利企業ならいざ知らず、公共性の高いサービス(だから運賃も自由に変更できない)のため、単純に営利目的で女性専用車両を導入しているのであれば大問題だと思います。それは私鉄であっても同様です。

なお、女性専用車両の導入は男性のためでもあるというご意見もありますが、であればなおさら男性専用車両も同数導入すべきだとなぜ言わないのでしょうか。女性専用車両のみを肯定する意見としては無理があるのではないでしょうか。冤罪から男性を守るというのであれば、ぜひ男性専用車両も導入すべしというのであれば、論理的だと思います。ちなみに日本を参考に女性専用車両を導入した台湾は、男性から猛抗議にあい、短期間で終了したそうです。もう一度言いますが痴漢は重大な犯罪であり、被害女性の立場を考えると今まで以上の罰則強化をすべきだと思います。しかし現状の女性専用車両は、趣旨の違う使用をされているケースも見られ、これが本当に痴漢対策かと疑問に思うことしばしばです。

満員電車に乗る際においては、意志に反し女性と密着せざるを得ない状況もあり困惑することもあります。特に電車が揺れる際は本当に冷や汗ものです。勘違いされるのが一番怖いです。女性専用車両があってこれですから、男性専用車両も導入していただきたいですね。

岩城先生の理論は、どちらに偏ることなく論理的客観性のあるご意見であり全面的に賛成したいと思います。

サムライ 様
コメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、私鉄であっても「公共交通機関」として位置づけられており、利用者の均等待遇の要請は強いと思います。

また、男性のためでもあるという意見に対して、それなら男性専用車両も設けるべきだとのご意見にも同感です。

いずれにせよ、男女の利用者がいがみ合うのではなく、お互いに気持ちよく利用できる方法を考えていければと思います。

訴訟についてですが、私が「参考」にしている判例として、小樽の公衆浴場の(外国人入浴拒否)事件があります。
これは、裁判所のHPの「判例検索コーナー」にも収録されているので、「札幌地裁 平成14年11月11日」と判決日を入れればすぐに取り出せます。また、司法試験予備校の機関誌(判例の解説)や北海道新聞等にも記事が掲載され、社会的にも反響の大きい事件でした。

これは、どういう事件だったか?

(その浴場で)外国人(主に、一時上陸するロシア人船員)の迷惑行為が増えたので、業を煮やした浴場経営者は「Japanese Only」という貼り紙を出して、「外国人一切お断り」にした。その事実を知った、札幌市内等に在住する外国人(?)3人がネット上で知り合い、それぞれ個別にその浴場を訪問し、3人とも入浴を拒否され、この事実を基に「入浴拒否は不当な人種差別だ」として札幌地裁に提訴した‥というものです。

結局、「外国人に対する一律入浴拒否は不当な人種差別であり、民法上の不法行為が成立する」として、札幌地裁は浴場側に損害賠償を命じました。

さて、敢えて「外国人(?)」と表記したんですが、それは、原告3人のうち1人が日本国籍に帰化した(元々は米国籍)からなのです。この人は、帰化前に1度入浴拒否され、帰化後に再度その浴場を訪問したら、またも入浴を拒否されました。
つまり、国(法務大臣)が日本人(日本国民)として認めているのに、浴場の従業員ごときが、「青い目で金髪(?)」という外見上(見た目)だけで勝手に「外国人」扱いしたのです。

という訳で、この裁判の争点として、
●「外国人一切お断り」という浴場側の措置の違法性
という点だけでなく、
●原告は「(具体的な『事件』でないと裁判にならないので)裁判のネタとして『入浴拒否された』という事実を作るために、わざわざその浴場に押しかけて来た」のである(そして被告の浴場側はそれを非難した)が、そういうやり方は「何か問題あり」ですか?
●「当店は外国人お断り」と言うけど、それでは「外国人」って何ですか?その裏返しに言えば、「日本人」って何ですか?
という事も問われました。

「女性専用車」についても、同じように「『女性』とは何か?」という問題が生じます。

例えば、岩城さんの世代だと「カルーセル麻紀」、最近では「はるな愛」でしょうか、芸能人でも「性同一性障害」の方がいます。この御両人は、見た目は女性、自分自身も女性だと思っている、でも戸籍上は男性(注)です。さて、こういう人は「男性」ですか?「女性」ですか?

‥「女性専用」なんてものが無ければ、こういう問題も起きないんですがね。

注:戸籍法の改正で、カルーセル麻紀(平林徹男)氏は戸籍上の性別を女性に変更する事が認められた(つまり現在は戸籍上も女性)、と聞いています。

追伸

>日本を参考に女性専用車両を導入した台湾は

3年前に台湾を旅行しました。台北の地下鉄では、女性専用車両の代わりに「夜間婦女候車区」というものがありました。6両編成の長さのホームの、ほぼ真ん中辺りです。

「候車」とは「待機」「待ち合わせ」の事です。看板には防犯カメラのイラストがあり、「この場所は(夜間は)防犯カメラで監視しているので、女性客にも(実は男性客にも)安心」という趣旨のようです。ホーム上に、単に線を引いて囲っているだけなので、別に「男性客の立ち入りを禁止する」ようなものではありません。

◆北斗星1号 様
2回にわたるコメントありがとうございました。
札幌地裁の判決は、私もどこかに記憶に残っていました。最初の投稿で「外国人お断り」の例と比較したのは、その記憶があったからだと思います。
比較事例としては、わかりやすいですね。
ただ、公衆浴場の事例ははっきりした入浴「拒否」であるのに対し、女性専用車両の場合は「ご協力のお願い」という形で問題があいまいにされているのが厄介です。

台湾は、風土も国民性も日本に似ているといわれます。
この問題について、どんな展開があったのか、興味がありますね。
また情報があれば教えていただけたらうれしいです。

北斗星1号さんへ

2006年6月に台湾で導入された女性専用車両は約3ヶ月で廃止になっています。

JR西日本今回の女性専用車拡大をやめるように、裁判を起こすことに意義はありますでしょうか?
私は裁判所の判決には知りませんが、ネットで調べた限り、女性専用車を設けるための条件として、(1)正当な理由があるとき(2)任意協力であり強制でないこと
というような条件があったようです。
日中閑散としている時間に女性専用車を設けることは(1)の正当性に抵触する可能性はないでしょうか?また実際には大阪駅でかなりしつこく男性客を専用車から降ろしていることは(2)に対して抵触しませんでしょうか?少なくとも任意であることを教えずに男性客をおろしていると思います。
さらに(1)実施時期が駅ビルの改装時期と重なっている(2)ポスターの中に買い物袋を持った女性が描かれている(3)女性専用車の中に化粧鏡のようなものが設置されていることなどから、
JR西の商業施設への女性客誘導の目的が疑われる。公共交通機関として問題である。などと主張する。

まったくの素人の質問ですが、
実際に裁判を起こすとなるとどれくらいのお金(+時間)がかかるのでしょうか?

◆(お名前不詳)様
1、裁判を起こす意義が「ある」か「ない」かは、裁判に何を求めるかによると思います。
 裁判をするというのは、当事者(原告)も大変ですし、代理人(依頼を受ける弁護士)も大変です。
 膨大な労力と時間がかかります。
 それに比例して、本来は費用もかかることになりますが、社会的意義のある事件や社会運動の一環としての裁判の場合は、費用捻出のために広く寄付を募ったり、弁護士が費用が少なくても辛抱する(いわゆる手弁当)のが一般です。
 それだけの価値があるかどうかについて、依頼する側とされる側との間で、納得のいく議論と決断が必要です。
 期間としては、最低限2~3年はかかると考えておいた方がよいでしょう。
2、また、どういう請求を立てて裁判をするのか、という問題もあります。
 例えば、「任意」の「協力」のはずなのに、実力行使で無理やり引きずり降ろされたというような場合は、慰謝料請求という形で、比較的起こしやすいといえますが、そのような実力行使はなく、不愉快だが隣の通常車両に乗っただけであれば、「不本意ながら協力した」にすぎず、慰謝料請求は難しいと思われます。
3、(1) (2) の条件については、恐らくそのとおりだと思います。
 ですから、昼間の閑散とした時間帯にまで「女性専用」を拡大することは(1)の条件を欠くことになるし、強引に男性を排除することは(2)の任意協力性の要件を欠くことになるのではないかと思います。

女性専用車両は任意にもかかわらず、専用、ONLYと言うのはおかしいです。鉄道会社、国交省、消費庁に抗議しても、一向に、任意とポスターやステッカーに書こうとはしません。嘘を付かなければ成り立たないものは、本来成り立たせてはいけないものです。女性専用という文字を見るたびに嫌な気分になります。また、女性専用車両両に乗っている女のわがままぶりを、反対される方の動画を見て、女性嫌いなりました。女性専用車両は、男女を対立させるものです。今すぐにでも廃止し、違う痴漢対策を行うべきです。裁判を起こし、廃止させたいぐらいです。

◆千葉市 様
 コメントありがとうございます。
 おっしゃることに、基本的に同感です。
 ただ、任意ということと、「専用、ONLY」ということは矛盾はしないと思います。「専用にしたいので、ご協力をお願いします」ということですから。
 任意とわざわざポスター等に書かなくても、「ご協力をお願いします」という言葉の中に、「任意」であることが含まれているといえます(例えば、シルバーシートの横に、「ご協力は任意です」とは書かないでしょう。)。
 ですから、協力する必要がないと思えば、協力しなければいいのです。シルバーシートでも、空いていれば座ればいいのと同じです。腹が立つくらいなら、あえて乗車する方が精神衛生上いいかもしれません。
 >女性専用という文字を見るたびに嫌な気分になります。また、女性専用車両両に乗っている女のわがままぶりを、反対される方の動画を見て、女性嫌いなりました。女性専用車両は、男女を対立させるものです。今すぐにでも廃止し、違う痴漢対策を行うべきです。裁判を起こし、廃止させたいぐらいです。
→「女性専用車両は、男女を対立させるもの」という点は同感です。実際、ネット上では、この問題をネタにして女性への敵がい心をあおるものもたくさんあります。私は、男女が互いに相手を非難するのではなく、どうすれば一緒に快適な公共空間を作れるかを議論すべきだと思います。
 分離、隔離すれば、目先のトラブルはなくなるかもしれませんが、深いところで反発や憎悪が生まれていくのです。
 その意味で、少し大げさかもしれませんが、南アフリカで既に廃止されたアパルトヘイト(人種隔離政策)と本質的に似ているところがあるのではないでしょうか。

岩城弁護士 様

お返事ありがとうございます。

>ただ、任意ということと、「専用、ONLY」ということは矛盾はしないと思います。「専用にしたいので、ご協力をお願いします」ということですから。

私はやはり矛盾していると思います。女性専用車両が任意と知っているので、そのような考えができるのではないでしょうか?私の周りでは、女性専用車両が任意で健全な成人男性が乗れ事を知っている人はいませんでした。そのような人はたくさんいると思います。「専用なら、協力しようがないじゃないか」と思う人だっているのではないでしょうか?協力と言うのは、任意だから出来る物であって、強制(専用)ならできません。任意という事を周知させるべきです。

>任意とわざわざポスター等に書かなくても、「ご協力をお願いします」という言葉の中に、「任意」であることが含まれているといえます(例えば、シルバーシートの横に、「ご協力は任意です」とは書かないでしょう。)。
 ですから、協力する必要がないと思えば、協力しなければいいのです。シルバーシートでも、空いていれば座ればいいのと同じです。

確かに、シルバーシートや募金は任意ですとポスターには書いていません。しかし、任意と言うことは周知されています。だから、協力したければすればいいし、したくなければしなければいい。しないからと言って、何かされることはありません。(シルバーシートは軽く言われるかもしれませんが)しかし、女性専用車両は協力しなければ駅員や警備員からのしつこい声掛け、女性客から暴言、暴力を振るわれる(四人の女性が警察沙汰になっています)事だってあります。女性客を犯罪者にしてしまう事だってあるんです(女性専用車両に反対する方からの情報です)また、駅員が強制ですと言ったり、JR東に問い合わせたら、「女性専用車両に男性は乗れません」と言われました。これが任意と言えるでしょうか?女性専用車両に協力している人もいるとは思いますが、させられている人もいると思います。

女性専用車両は、「男性のお客様のご理解とご協力の下に成り立っているものであって、強制的に乗車を禁ずる法的根拠もなく、男性のお客様を排除するためのものではありません」と国土交通省は言っています。しかし、JR東日本のステッカーやポスターには、何時~何時まで女性専用となりますと書かれています。これって強制ではないでしょうか?本来なら、女性専用とさせてくださいと書くべきです。

女性専用車両に乗っている女性の中には、「男がいなくていい」、「オヤジくさくなくていい」、「気兼ねなく居眠り、化粧ができる」など、本来の目的とは違う目的で乗っている女性もいます。本当に腹立たしく思います。今回の震災で、人命救助を行っている自衛隊はほとんど男性です。自分らの都合の良い時は男性を排除しといて、都合が悪くなった男性に助けてもらおうと思っている女性は虫が良すぎます。

女性専用車両は男女の仲を悪くします。このこと続けている限り、内閣府が進めている男女共同参画社会は来ないと思います。

ちなみに、私は女性専用車両が実施されている時間には電車に乗りません。

>男女が互いに相手を非難するのではなく、どうすれば一緒に快適な公共空間を作れるかを議論すべきだと思います。

全くそのとおりです。この世の中には男と女しかいません。男女がいがみ合うのではなく、尊重し合って助け合える世の中になってもらいたいと思います。弁護士の方が、女性専用車両の問題を考えてくれたことが嬉しかったです。長々とすいませんでした。

◆千葉市 様
更なるコメントありがとうございます。
>私はやはり矛盾していると思います。女性専用車両が任意と知っているので、そのような考えができるのではないでしょうか?私の周りでは、女性専用車両が任意で健全な成人男性が乗れ事を知っている人はいませんでした。そのような人はたくさんいると思います。「専用なら、協力しようがないじゃないか」と思う人だっているのではないでしょうか?協力と言うのは、任意だから出来る物であって、強制(専用)ならできません。任意という事を周知させるべきです。
→おっしゃるとおりだと思います。
「任意」であることが周知されない限り、「協力のお願い」は限りなく「強制」に近づいていきますね。

>女性専用車両は協力しなければ駅員や警備員からのしつこい声掛け、女性客から暴言、暴力を振るわれる(四人の女性が警察沙汰になっています)事だってあります。女性客を犯罪者にしてしまう事だってあるんです(女性専用車両に反対する方からの情報です)また、駅員が強制ですと言ったり、JR東に問い合わせたら、「女性専用車両に男性は乗れません」と言われました。これが任意と言えるでしょうか?女性専用車両に協力している人もいるとは思いますが、させられている人もいると思います。
→それが事実だとしたら、実質的に強制と同じですね。
 その場合は、差別性、違法性が強くなると思います。

>女性専用車両に乗っている女性の中には、「男がいなくていい」、「オヤジくさくなくていい」、「気兼ねなく居眠り、化粧ができる」など、本来の目的とは違う目的で乗っている女性もいます。本当に腹立たしく思います。今回の震災で、人命救助を行っている自衛隊はほとんど男性です。自分らの都合の良い時は男性を排除しといて、都合が悪くなった男性に助けてもらおうと思っている女性は虫が良すぎます。
→お気持ちはわかりますが、「男性一般」と「女性一般」を対立的にとらえるべきではないと思います。
 むしろ、そのような反目をさせる結果になるような「隔離政策」が批判されるべきだと思います。
 なお、自衛隊員が圧倒的に男性であることは、募集・養成サイドの問題であり、女性一般の責任ではないと思いますし、彼らは職務命令で救助活動をしているのであり、ボランティア等と同列に論じることはできないと思います。

>女性専用車両は男女の仲を悪くします。このこと続けている限り、内閣府が進めている男女共同参画社会は来ないと思います。
→この点は、同感です。

>ちなみに、私は女性専用車両が実施されている時間には電車に乗りません。
→あえて乗り込む人は少数で、我慢して「協力」する男性のほうが圧倒的に多いんじゃないでしょうか。
 あえて乗り込む方が、ある意味でストレスは発散できるのに対し、多くの男性たちが我慢して「根に持っていく」ことの方が、本当は社会にとってよくないのでないでしょうか。

>>男女が互いに相手を非難するのではなく、どうすれば一緒に快適な公共空間を作れるかを議論すべきだと思います。
>全くそのとおりです。この世の中には男と女しかいません。男女がいがみ合うのではなく、尊重し合って助け合える世の中になってもらいたいと思います。
→そうですね。

>弁護士の方が、女性専用車両の問題を考えてくれたことが嬉しかったです。長々とすいませんでした。
→そういっていただけて、とても嬉しく思います。
 ありがとうございました。

「女性専用車両」は、複雑な問題に見えますが、実は、極めて単純です。つまり、「任意であるもの」を(無理矢理)「女性専用」にしようとするから様々な矛盾が生じている、ただそれだけの話です。

たとえば、「痴漢対策」という目的は正当ですが、それによって「男性排除」という手段が正当化されるわけではありません。あるいは、「賛成が多数」というのは、相当性や合理性の(ある程度の)目安にはなりますが、だからと言って、差別(=男性排除)が許される、というわけではありません。

言い換えれば、「任意であること」は、「女性専用車両」が合憲であるための唯一の「十分条件」であり、これを無理矢理、「女性専用」にはできない、ということです。これ(=「任意であれば合憲」)は、大阪市営地下鉄(御堂筋線)の導入時の裁判及び終日実施時の裁判並びにJR西に対する裁判においても明らかにされております。

にもかかわらず、鉄道事業者は、あの手この手を使って、「任意である」はずの「女性専用車両」に、男性を乗せないようにしています。まず、「任意」ということを利用者に絶対、公告しません。それどころか、「女性専用車(両)」、「Women Only」、「女性専用になります」などの事実に反する表示、駅員らによる執拗な声掛けやアナウンス、「子供、傷害者と介護者の男性は乗れます」という紛らわしい表示などによって、事実上、「強制」になっています。

なお、鉄道事業者の言うところの「ご理解ご協力をお願いします」というのは、「電車が遅延しました。ご理解ご協力をお願いします」などのように、利用者に選択肢がない場合にもよく使われますので、それが「任意」を示す、というわけではないでしょう。

「女性専用車両」を合憲にする方法、すなわち、男性は乗れない、本当の「女性専用車両」にするためには、2つの方法しかありません。1つは、「男性恐怖症の女性」ばかりを「女性専用車両」に乗車させること、もう1つは、「女性専用車両」を「貸切車両」にすることです。

「女性専用車両」が「痴漢対策」ではなく、「男性恐怖症の女性のための車両」であれば、男性を排除することは正当化され得るでしょう。「痴漢対策」で排除できるのは痴漢だけですが、「男性恐怖症の女性」のためであれば、男性を排除しなければなりません。ただし、「男性恐怖症の女性」だけで「女性専用車両」を埋め尽くすのは、まず、不可能でしょう。

では、「貸切車両にする」という案はどうでしょうか? ご存知かも知れませんが、現行の「女性専用車両」は、あくまで「一般旅客車両」ですから、「誰でも、どの車両に、自由に乗れる」という大原則を侵すことはできません。しかし、「貸切車両」にすれば、「特別旅客車両」、すなわち、「ある特定の人たちが、ある特定の目的で利用できる」わけですから、「女性専用」にしても、何の問題もありません。ただし、「貸切車両」にするには、「誰が、いつ、車両を借りるのか?」という問題があります。

この2つの方法以外、何の落ち度もない男性を「一般旅客車両」から排除はできません。排除しようとすれば、それこそ、私人であれば刑法223条「強要罪」、警察官であれば同法193条「公務員職権濫用罪」になる可能性があります。

こんばんは。岩城様は5月25日の産経新聞夕刊に、以下の投稿が載っていたのをご覧になられたでしょうか? 投書者は大阪府の87歳の男性です。足の悪い老夫婦まで追い出すなんて、酷い話ですね…。


http://www.sankei-kansai.com/2011/05/25/20110525-053202.php

産経関西

2011年5月25日

今風のきまり 

足が悪い女房の手を引いて、梅田の地下鉄の幅広い階段をゆっくり降りる途中で、タイミング良く電車がホームに滑り込んできた。
どっと出てきた人波をかわしながら車両に近づいたら、意外にすいている。次の淀屋橋駅までだが、女房とゆったり座れそうなのでホッとした。
今日は銀行に行ったり、百貨店に寄ったりと、日ごろ出歩かぬ女房の気晴らしにでも、と大阪に出てきたが、あちこち歩き回って私も少々疲れていた。
女房は私の倍も疲れているに違いない。やれやれと一歩車内に踏み込み、支えていた女房が車内に踏み入れたところで、後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、「ここはダメです」とホームにいる駅員が言った。とっさにその意味がのみ込めず戸惑っている私に、駅員は強面で念を押すように言った。

 「ここは女性専用車両です」

気づかなかった。足の悪い女房の介添人だが、決まりなら致し方ない。回れ右をして女房の手を引いた。そのとき、視野の端に、ちょっと気の毒そうに見送る乗客の表情があった。
ホームに出て次の車両まで女房のおぼつかない足では時間がかかる。隣の車両の開いた扉はもう目の前に見えている。閉まらないように、と祈るような気持ちで歩みを進めたが、扉は無情に閉まり、列車はゆっくり動き出した。潮が引いたように降車客が居なくなったホームに、私たち二人だけが取り残され、釈然としない気分で赤いテールランプを見送った。

◆ドクター差別 様
2回にわたるコメント、ありがとうございました。
基本的には、おっしゃっていることの多くは正論だと思っています。
信念に基づく精力的な活動に、敬意を表します。

◆千葉県人 様
コメントありがとうございます。
まさに、私が最初の記事(4月24日)に書いた、不当性が明白になる事例ですね。
少なくともこのような身体不自由な女性を介助する男性については、運用上除外されるべきだと思いますし、駅員があまりに機械的・事務的すぎます。
こういう場面を見かけたら、周囲の客も駅員に抗議すべきだと思います。
こういう駅員の対応が、余計に世間の反発を誘うのでしょう。

興味深く拝見しました。
私は、思春期から女性優遇に悩む40代の男です。
東京の京王電鉄の新宿駅で、8年程前に女性専用車に乗ろうとして駅員から強制排除をされております。
東京では、今のように各線に女性専用車両が拡大される前で、京王電鉄で夜遅い時間帯のみ実施されていた頃の話です。(関西では既に、御堂筋線などで、かなり大規模に実施されていたと思います)
今では、国土交通省も、鉄道会社も、「任意のご協力」だと言っていますが、当時は、まだ何も言っていませんでした。しかし、私の認識としては、強制排除をすれば人権侵害になるので、そのようなことはしないだろうと思って、たまたま夜遅くなった日に、思いつきで乗車しました。
女性専用車両は、若干の立ち客がいる程度の混雑度で、一般車両よりも明らかに空いており、私は、車内でMDウォークマンでも聞きながら、最寄り駅までの20分を過ごそうと思っていました。
ところが、上に書いたように、まさかの強制排除にあい(ベルトが壊れてしまう程の強烈なものでした)心身ともに傷つきました。
駅務室では、駅の責任者から「文句は会社に言ってくれ」というような事を言われたので現場の駅員の暴走ではなく、鉄道会社の意思によるものと言えると思います。
国交省、鉄道会社は、裁判で争われたのを機に?これはまずいと思ったのか、渋々「任意のご協力」だと言い始めましたが(ただし、出来るだけ隠そうとしている)私が強制排除されたという事実は変わりません。
もう、時効になってしまったのですが、もし仮に裁判を起こしていれば、勝てる可能性はあったでしょうか?
出来れば、専用車自体が違憲または違法だという判決を引き出したいのですが、(私企業に違憲を問うことは出来ないのでしょうか?
私企業とは言っても、鉄道は公共事業だし、専用車導入の背後には国(国交省)がいるのですが。)それが無理でも、私に対して行った強制排除が何らかの違法行為であったという判決は引き出せる可能性はあったでしょうか?
なお、強制排除されたという証拠はあります(録音)。
私としても、訴訟も考え、無料の法律相談に電話をかけましたが、「変わった相談ですねー」で一蹴され、人権問題を扱うという法律事務所にもメールしてみましたが、返事はなく、仕方なく催促の電話をしたら、「お引受けできません」という返事メールが来ました。(--;)

P.S. 私は、男性差別が、女性差別、人種差別などに比べ、意図的に無視されているように感じます。判例雑誌に御堂筋線の裁判例が掲載されないのも、男性差別が意図的に無視されている結果なのではないかと感じるのですが、間違っているでしょうか。

◆「男女差別反対」様

 コメントありがとうございます。
 当初は、ずいぶんひどいこともあったのですね。一種のPTSDになってもおかしくないと思います。
 実力を使った排除は、明らかに違法であり不法行為に該当すると、私は思います。
 きちんと証拠が揃っていれば、損害賠償請求訴訟を起こせば慰謝料が認められた可能性はあるのではないでしょうか。
 ただ、費用と時間と労力をかけて裁判を起こしても、慰謝料として認められるのはせいぜい3万円とか5万円程度であった可能性が高いと思います。
 ですから、「人権派」の弁護士であっても、コストパフォーマンスの関係で普通は受任しにくいでしょう。私も、簡単に受ける自信はありません。
 しかも、事案の難しさからすれば、1人の弁護士だけでやるよりも、数名の弁護団を作ってやるべき問題と思いますし、また、単に裁判所に判断を求めるだけでなく、市民的な合意を広げるために署名活動を行ったり、鉄道各社に申し入れを行うなどの幅広い活動も並行してやらないと、敗訴で終わる可能性も高いと思います。

 「男性差別が、女性差別、人種差別などに比べ、意図的に無視されているのではないか」とのことですが、「無視」とまではいえなくても、「軽視」はされているといえるかもしれません。
なぜなら、社会一般では男性は有利な取扱いを受け、女性差別の方が根強く、深刻に残っているからです(賃金格差、結婚・出産退職、家事分担、DVなど)。
 ですから、私個人の意見としては、もちろん男性差別も許されるものではありませんが、現在の女性差別にもきちんと目を向け、両方とも正していく姿勢が必要ではないかと思います。自分の方ばかりを主張したり、他方の性をバッシングしたりしている限り、どちらの差別もなくならないのではないでしょうか。

岩城先生
丁寧なコメントを頂き、ありがとうございました。

慰謝料数万円しか取れなくても、マスコミに報道させれば成功なのですが。
マスコミも無視でしょうか、やっぱり。
裁判費用は、勝訴しても自分持ちでしたよね。貧乏な私には、なかなか厳しい現実です。
署名運動や幅広い活動が必要だとのご意見はごもっともです。
私も、「女性専用車両に反対する会」さんに参加させていただいていた時期があるのですが、現在は、離れております。
反対する会さんは、鉄道会社や国交省を訪問したり、非協力乗車会を実施したり、署名活動をしたりと精力的に活動していらっしゃいます。
ただ、反対する会さんにしても、署名はさほど集まっていないというのが現実のように思われ、女性専用車両問題は、世間の関心も高く、反対している人も多いはずなのに、何故なのだろう?と不思議に思っております。


>ですから、私個人の意見としては、もちろん男性差別も許されるものではありませんが、
>現在の女性差別にもきちんと目を向け、両方とも正していく姿勢が必要ではないかと思います。
>自分の方ばかりを主張したり、他方の性をバッシングしたりしている限り、どちらの差別も
>なくならないのではないでしょうか。

ごもっともです。
しかし、現実には、両方とも正すどころか、女性差別だけが注目される傾向にあると思うのは、私の被害妄想でしょうか。(近年、やっと、男性差別という概念が、受け入れられるようになってきてはいますが、私が、苦しんでいた1980年代は、性差別=女性差別でした。図書館に行っても、女性問題の本ばかりが並んでおり、唯一、下村満子女史のアメリカの男性運動を取り上げた書籍に救われたものです。)
そして、「女性差別の解消」を名目に新たな男性差別が、生まれているのが現状ではないでしょうか。その一例が女性専用車両です。
また、女性差別が、糾弾される一方で、女性優遇がまるで「良い事」のように喧伝され、広がっている事も忘れてはならないと思います。女性優遇は、主に商業分野と雇用分野で
見られ、両者は、性格を異にするものと考えられます。私が、思春期から苦しんできたのは、主に前者で、私はショッピング施設にとても興味があった(女性のようにショッピングを楽しみたかった)のですが、それらの殆どが女性をターゲットにし、女性を優遇し、男性を無視する事に失望感を抱いてきました。
「ショッピング(消費)をするのは女性だから仕方ない」という考え方がありますが、「ショッピング(消費)をするのは女性」というのは「仕事をするのは男性」というのの裏返しであり、「仕事をするのは男性」という常識がアファーマティブアクションを使ってでも、是正されなければならないのならば、「ショッピング(消費)をするのは女性」という常識も、アファーマティブアクションを使ってでも是正されなければならないというのが私の考えです。
しかし、実際には、そのような動きは全く見られず、それどころか、消費において増々女性が優遇され、「男性のみの客はお断り」という男性を侮辱したフルーツパーラー店が大手を振って営業している状況です。
更には、医療分野にまで、女性優遇の波が押し寄せています。2ちゃんねるで得た情報で恐縮ですが、静岡の、とある歯科クリニックでは、水曜日をレディースデーと称して、男性患者を締め出し、しかも、その日だけ自由診療5%オフを行なっています。これは、明らかに不当な男性差別ではないでしょうか。(実際に、私も、そのクリニックのホームページで、それが事実であることを確認しました。)
私は、そもそも、小学校6年生の時にクラスで起きた男子生徒と女子生徒の対立(1人のサイコパスの転校生によってもたらされ、彼一人が来たことによって、学級崩壊してしまいました。)で、女子生徒側に同情していたような人間です。
それがどうして、ここまで女性不信に陥ってしまったのか、それには、それなりの理由があるのです。

それから、先生は、女性差別として、DVを挙げていらっしゃいますが、女性だけが、被害に遇っていると思われがちなDVですが、男性被害者もいます。存在が無視されている分、女性被害者よりも、悲惨な状況のようです。
アメリカの男性運動では、男性に対するDVの認知というのは、運動の主要なテーマの一つとなっているようです。
例えば、NCFMという、アメリカの信頼出来る男性団体がありますが、その団体は、「DV被害者の35%は男性なのに、政府や企業や非営利や個人の寄付金は何故、女性に行ってしまうのか?」という主張をしています。

途中から、女性専用車両から、随分、話がずれてしまいました。
お忙しい中、本題から脱線気味の長文に目を通していただいてありがとうございました。
ご丁寧なお返事を頂いたことを感謝いたします。
ありがとうございました。

P.S. 一部、不適切かも知れない部分があった為、該当部分を修正しました。どうも、申し訳ありません。

任意の協力に付いて、
「 ただ、任意ということと、「専用、ONLY」ということは矛盾はしないと思います。「専用にしたいので、ご協力をお願いします」ということですから。

私は任意の協力に付いての日本語の意味及び論理に付いて岩城穣弁護士の仰る通りと思います。

理由は以下の通りです。

もしも、任意=自由と言う意味であるならば、鉄道会社は最初から自由と表示するでしょう。
わざわざ任意の協力(同一方向に力を合わせること)と表記する意味はありません。

次に、論理として、
鉄道会社は多くの男性乗客に対して、
「女性専用車両に乗らないと言う不作為に関して」女性専用車両制度への協力を求める表記をしているだけでそれ以上ではないこと。

即ち、女性専用車両に反対して駅員や車掌の制止を排しても乗り込もうとする作為に関しては何も表記してはいない。
駅員や車掌の制止を排して乗り込もうとする輩に付いては車両所有権に基付いて適切に対処するでしょう。
勿論、妨害排除請求(声かけ、警告、取り囲み等、)で対応することでしょう。

従って、「ただ、任意ということと、「専用、ONLY」ということは矛盾はしないと思います。「専用にしたいので、ご協力をお願いします」ということですから」

任意の協力 その2

行政手続法第32条第1項
行政指導の内容があくまで相手側の「任意の協力」によってのみ実現されるものであることに留意しなければならない。

ここでは相手側に非協力の自由が認められるなんて誰も考えません。
行政指導の趣旨、目的の説明を求めるぐらいでしょう。
行き過ぎた行政指導には国家賠償が認められうこともあります。

しかし、
行政指導を無視する国民、又は住民の行為に対して、いかなるペナルティが科せられるかはそれぞれの法律に従い別問題です。

鉄道会社も、乗客に任意の協力を求めているだけです。
その任意の協力を無視する男性乗客が非協力乗車、任意確認乗車、その他の乗車行為をした場合には、
車両所有権者として物上請求権、鉄道営業法上の秩序維持権に因りそれ相当の対応がなされること明らかです。

任意の協力 その3

わずかな運賃で、契約した鉄道会社の債務はわずかな運賃に相当する請求権です。

わずかな運賃しか支払わない乗客が鉄道会社に請求できるのは、いかなる状態で運送するかは問わずに目的地まで自らの身体を運送することを請求権できる権利にすぎません。

幸運にも、すいてる場合には座席に座れますが、混雑時はすし詰め状態でも本旨に従った債務の履行です。

鉄道会社が、混雑時に不心得者が悪さをできないように女性に避難場所を提供するのが女性専用車両です。

所有者である鉄道会社が女性客の電車離れを防ぐ目的で設定する使用方法に文句があるならば、
文句ある人は電車に乗らない選択をすればいいだけです。

電車に乗ると言うことは鉄道会社の配慮を暗黙の了解の下に契約しているともいえる。

任意の協力 その4

「女性専用車両」は、複雑な問題に見えますが、実は、極めて単純です。つまり、「任意であるもの」を(無理矢理)「女性専用」にしようとするから様々な矛盾が生じている、ただそれだけの話です。

任意の協力を、「専用」車両とすることと矛盾と考える方は、運送契約において、乗客はどの車両へも自由に乗る権利があると主張しているように見受けられます。

しかし、
都市の公共交通機関においては、運送契約は権利の行使及び義務の履行は信義誠実の原則に従って之を為すべきことが強く要請されます(民法第1条第2号)

ここで鉄道会社が運送義務を履行するに際して、権利者から期待される信義とは痴漢被害の防止に鉄道施設を利用しての誠実な対応です。
その対応は一部の乗客の犠牲の上に成り立つものである以上乗客の任意の協力は、権利者乗客の誠実義務です。

任意とは、協力しない自由を保障するものではありません。
男性が女性専用車両に乗車しないと言う不作為は誠実義務そのものです。

◆東大並行線 様
このブログは私の個人的な日記であり、公開討論の場にするつもりはありません。
コメントはある程度ご紹介しますが、貴殿のようにご自分の意見を連続的に投稿されるのはお断りします。今回は掲載させていただきますが、これを最後にさせていただきます。悪しからずご了承ください。

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