Updated: Tokyo  2013/08/02 18:44  |  New York  2013/08/02 05:44  |  London  2013/08/02 10:44
 

今日の国内市況(8月2日):株式、債券、為替市場

Share Google チェック

  (ブルームバーグ):きょうの国内市場の株式、債券、為替相場は以下の通り。

●日本株連騰、欧米統計と円安で輸出や金融中心買い-連日の高値引け

東京株式相場は大幅続伸。欧米経済統計の改善や円安進行を好感、アジア株の上昇で投資家のリスク許容度は一段と高まり、輸送用機器など輸出関連、保険や証券など金融株中心に不動産、海運株と幅広く上げ、東証1部33業種中、石油・石炭を除く32業種が高い。決算評価の動きも相場水準を押し上げた。

TOPIXの終値は前日比32.78ポイント(2.8%)高の1196.17、日経平均株価は460円39銭(3.3%)高の1万4466円16銭。両指数とも前日に続く高値引け。

BNPパリバ・インベストメント・パートナーズの清川鉉徳運用本部長は、「前週末と今週初の2日続けて日経平均が400円以上下げた反動」とし、直近の相場変動はファンダメンタルズではなく、「株式需給のあやが影響した可能性が高い」と見ている。ただ、好業績銘柄が買われ始めたことによる安心感も出てきており、先物主導の色彩が濃かった前日と違い、「きょうは現物にもある程度しっかり買いが入った印象」と話した。

●債券は下落、米債大幅安や国内株高を警戒-長期金利2週ぶり高水準

債券相場は下落。前日の米国債相場が経済指標の改善で大幅安となったことや国内株高を背景に売りが優勢となり、長期金利は約2週間ぶり水準まで上昇した。半面、利回り上昇時の投資家需要や日本銀行による長期国債買い入れオペが下支えした。

東京先物市場で中心限月の9月物は前日比16銭安の143円45銭で開始。株高を受けて水準を大きく切り下げ、午前11時前には143円18銭と日中取引ベースで7月17日以来の安値を付けた。午後に入ると下げ幅を縮小し、結局は25銭安の143円36銭で引けた。

JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長は、米経済指標の改善を受けた「米国債相場の下落で国内銀行が含み損を抱えており、9月中間決算前に円債に益出しの売りを出しているもようだ」と述べた。パインブリッジ・インベストメンツの松川忠債券運用部長は、目先の相場は米雇用統計次第だと指摘。「まだ見えない数字への恐怖だ。10年ゾーンが重いこともあり、日本時間にはディフェンシブに対応しておくべきだ」と語った。

●ドルが対円で1週間ぶり高値、米雇用期待-緩和縮小観測で99円後半

東京外国為替市場では、ドルが対円で約1週間ぶり高値を付けた。予想を上回る雇用関連指標を受け、この日発表される米雇用統計への期待が高まる中、米量的緩和の縮小観測を背景にドル買い優勢の流れが続いた。

ドル・円相場は一時、1ドル=99円70銭を付け、前日の海外時間に付けた7月25日以来のドル高値(99円57銭)を更新。その後も高値圏で推移し、午後3時45分現在は99円59銭前後となっている。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の植野大作チーフ為替ストラテジストは、「7月31日のFOMC(米連邦公開市場委員会)声明で景気判断などは下方修正されたが、いずれにしても今後の景気、雇用情勢次第というところはほとんど変わらず、そういう意味ではその後出てきた雇用関連などの経済指標も比較的強かったので、少し期待が強くなっている」と説明。「今晩の米雇用統計で、8月相場でドル・円がスタートダッシュできるのか少しつまづくのかが決まるのだろう」と話した。

更新日時: 2013/08/02 16:15 JST

 
 
 
最新のマーケット情報を携帯でご覧いただけます。ぜひご利用ください。