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(断絶を越えて:2)在日被爆者 重なる願い

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 米国・ニューヨーク。5月2日、現地の平和団体に招かれた在日韓国人の李鐘根(イジョングン)さん(84)が、ビルの講堂に詰めかけた米国人高校生たちを前に、広島での被爆体験を語った。

特集:核といのちを考える

 「原爆を投下したトルーマン大統領の決断を、私は支持する部分もある」。鐘根さんがこう語ると、同席した日本女性の被爆者は当惑した表情を浮かべた。

 戦時中から「江川政市」の名で暮らしてきた。爆心地から2・2キロにいた鐘根さんは大やけどをし、1カ月生死をさまよった。韓国原爆被害者対策特別委員会によると、原爆投下時の広島市にいた朝鮮人は約10万人。うち5万人が被爆したとみられるが、被爆体験を明かさない人もいる。

 鐘根さんが国籍と本名、そして被爆したことを語り始めたのは昨年1月。国際交流NGO「ピースボート」が主催し、被爆者が世界を巡る船上で体験を語る「証言航海」に参加した時のことだ。

 2年前の福島第一原発の事故がきっかけだった。「放射能の恐ろしさを語るべきだ。それは原発だけでなく、原爆も同じだ」との気持ちが芽生えた。韓国籍のパスポートを手にして「韓国・朝鮮人にも被爆者がいると知ってほしい」とも考えた。

 ニューヨークでの発言は、核兵器の使用は間違いだが、日本が他国を侵略しなければ原爆投下もなかったはずだとの思いからだ。「日本は原爆の被害だけでなく、戦争責任も忘れるべきでない」

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