大阪で当たりのないくじ券を客に買わせて金をだまし取ったとして、府警阿倍野署は28日、大阪市西成区の露店アルバイトの男性(45)を詐欺の疑いで逮捕した。景品としていた高額のゲーム機を目当てに1万円以上をつぎ込んでいた被害者の相談で発覚したという。
容疑者は27日夜、大阪市の阿倍王子神社の夏祭りで客に1回300円でくじを引かせ、当たりが出れば景品を渡すとしていたが、実際には外れくじしか入っていなかったため、客3人から計1万4000円を詐取した疑い。警察の捜査に対しては「当たりは入れていない」と容疑を認めているという。
この事件について、関東を中心に夏だけで1000万円以上を稼ぐ夜店経営者は「こんなので、いちいち逮捕されたら商売あがったりだよ。テキ屋のくじなんて1等が当たらないのは当たり前でしょ。大人はみんな当たらないことを知っているでしょ。だから、基本的には客は子供になる。欲しいものが当たらないのを知って一つ大人になるもの」と言い切った。
子供のワクワク感を食い物にしているが、文字通り“お祭り騒ぎ”でもあるため、親も基本的には文句を言ってこないか、イヤミを言うだけだという。
しかし、最近は傾向が変わってきたという。子供ではなく、大人が“大人買い”ならぬ、“大人引き”するようになったのだ。
「明らかに大人が増えてきた。子供が1回2回引くのと違って、1万円分以上引いていくヤツもいっぱいいる。(ソーシャルゲームの)ガチャが出てきたぐらいから、そういうヤツも出てきた。大量引きする大人が増えてから、10回とか50回で割り引きサービスもやって売り上げは伸びた」(同経営者)
しかし、今回のようにチクられたらアウトだ。「でもね、1万ぐらいで2~3万するゲーム機を当てられたら、商売になんないよ。今回の件で警察に通報されるようになったら、くじ屋は消える」と言う。子供が大人になるための“通過儀礼”である夏祭りの風物詩が消えるのは寂しい限りだ。
東京スポーツ新聞社が運営する携帯サイト「東スポ芸能」で、AKB48の研究生・峯岸みなみ(20)が連載コラム「AKB48峯岸みなみの研究生じろじろリポート(略称じろリポ)」を担当。昇格を目指す研究生たちの素顔を紹介します。