巨人が1日のヤクルト戦(東京ドーム)に劇的なサヨナラ勝ち。5―5の9回、代打・高橋由伸外野手(38)が中前打を放ち、今季2度目の6連勝を飾った。早ければ3日にも優勝マジックが点灯するが、チーム内からは投手起用をめぐる原辰徳監督(55)の“瞬間湯沸かし器”ぶりを懸念する声が上がっている。
9回二死一、三塁。高橋由が、ヤクルトの守護神バーネットの内角球を中前に運んだ瞬間、球場が大歓声に包まれた。しかし試合後の指揮官はインタビューを終えると、喜びと怒りが入り交じった表情でこうまくし立てた。
「何もないでしょ。今日、勝手に記事を作ってください。逆にその新聞を僕は楽しみにしてますから!」
原因は5―2とリードした6回、先頭打者に四球を出し即交代を命じた、先発・小山だった。しかも交代した直後、2番手の福田が本塁打2本を浴び同点とされたこともあり「(小山は)まさに『途上人』だから。ここでつべこべ言わず、直接本人に言うことにしましょう。何を言わんとしているかというところは、どうぞお好きにお書きください。(内容が)当たってたら当たってたって言います」と顔を紅潮させながら語った。
原監督が無駄な四球をことさら嫌うのはチーム内でも知られるところだが、3点リードの上に5回を終えた時点で投球数は83球とあって「さすがに早すぎるのでは」という声が上がった。試合後の首脳陣も困惑を隠しきれず「試合を投げきれるスタミナが課題」(川口投手総合コーチ)、「スタミナは全然ある投手だが、四球の出し方が悪かった」(秦バッテリーコーチ)と見解が分かれた。小山本人も「代えたくなるような投球をした僕に責任がある」とうなだれるしかなかった。
「早すぎる」という声が上がるのは、決して小山に対する同情だけではない。「心配なのは中継ぎへの負担。後半戦になれば、先発陣の疲労もだいぶたまってくる。ただでさえ負担がかかるわけだから」(チーム関係者)。特に“勝利の方程式”でもあるマシソン、山口、西村はフル回転。チームの91試合消化時点で西村は44試合、山口は42試合、マシソンが41試合に登板している現状を考えれば、試合を作っている以上は先発陣に長いイニングを任せてほしいというのが現場の本音なのだ。
この日の勝利で2位阪神との差を7・5ゲームに広げた原巨人。余裕ができた今だからこそ、ブルペンをきっちり休ませるためにも、若い投手には結果にこだわらず長いイニングを任せるのも一つの手だろう。
ナインもさることながら、原監督にとっても“我慢のしどころ”か。
東京スポーツ新聞社が運営する携帯サイト「東スポ芸能」で、AKB48の研究生・峯岸みなみ(20)が連載コラム「AKB48峯岸みなみの研究生じろじろリポート(略称じろリポ)」を担当。昇格を目指す研究生たちの素顔を紹介します。