試合、採点、テレビ局・・・疑惑とおべんちゃらの亀田興毅の世界戦
【スポーツ】
WBA世界バンタム級選手権
こう言うのはスポーツライターの織田淳太郎氏だ。
亀田(26)の6度目の対戦相手はかつてWBAフライ級1位だったパノムルンレック(タイ=29)。弱い挑戦者を選んで戦ってきた亀田にとっては、初めてともいうべき骨っぽい相手だった。だからだろう、試合は終始、挑戦者が主導権を握り、効果的なパンチも多かった。それでも判定は2対1で亀田が防衛だ。挑戦者が「自分が勝っていた。ジャッジを認めたくない。打ち合おうと思っても相手はいつも逃げていた」と怒るのも当然だろう。
「第2ラウンドで顔面に左アッパーを浴び、足にきた亀田がぐらついた。ところがアナウンサーも解説者も足にきたことをひと言も言わない。それどころか解説の赤井英和は2ラウンド後に、亀田は手も足もスピードがある、などとトンチンカンなことを言っていた。ダメージを与えたパンチも挑戦者の方が多かった。亀田が後半から下がって距離を取りだしたのも、相手の圧力に押され、前へ出られなくなったからです。ジャッジもテレビ局もまったくおかしい試合でしたね」(織田氏)
それにしても亀田の試合は面白くない。ダウンもなければ、一瞬で倒し、倒されるスリリングな打ち合いもないからだ。これはすべて亀田に原因がある。
「亀田はガードを固めて相手が打ってきたら防戦一方。相手が打ち終わったら打ち返す戦い方です。本当の意味の打ち合いをしようとしない。本当の打ち合いをすれば、パンチを出したときにガードが甘くなるから、ダウンやKOが生まれる。防御もグローブでガードを固めるだけで、フットワークや上体のスエーをしたりしないのでレベルが低い。勝つ、KOするというより、負けないためのボクシングなのです。だから誰とやってもつまらない」(織田氏)
ボクシングの醍醐味(だいごみ)は倒すか、倒されるかにある。だが、リングで首をすくめる亀田にはそんな気持ちはハナからない。小心で志の低いボクサーであることが改めてハッキリした。