日本代表FW柿谷曜一朗(23=C大阪)の欧州進出に高いハードルが設定された。代表デビューとなった東アジアカップ(韓国)で得点王となった柿谷に欧州クラブが熱視線を注ぐなか、C大阪の岡野雅夫社長(60)が本紙直撃に対して注目発言。柿谷はC大阪から世界へ羽ばたいた日本代表FW香川真司(24=マンチェスター・ユナイテッド)とは「違う」存在だとし、欧州ビッグクラブにしか移籍を認めない方針を明かした。
――東アジアカップでは、柿谷が得点王、MF山口蛍(22)がMVPを獲得。MF扇原貴宏(21)を含めC大阪組が大活躍した
岡野社長:下(ユースなど下部組織)から育ててきた選手がああやって活躍してくれることは本当に誇りに思う。クラブとして育成に力を入れてきた結果でもあるし、これからもどんどんいい選手が出てくるようにしていきたい。
――なかでも柿谷は4歳からC大阪で育った生え抜きだ
岡野社長:やはりクラブのためにも、そういう本当に下から育ってきた選手が活躍することが大事。うちは育成という部分を重要視してやってきているわけだから。自前で育てたスター選手としてアピールすることも大事になる。
――欧州クラブが獲得に興味を示すなど評価は急上昇した
岡野社長:柿谷には「基本的に海外には出さない」と言っている。これまでに移籍していった選手もいるが、うちで最初から育った選手という点では、彼ら(香川、FW乾貴士=フランクフルト、清武弘嗣=ニュルンベルク)とは違う。「少なくとも(Jリーグ)優勝するまでは…」という話は言っている。
――ただ状況次第では移籍を認めざるを得ない場合もあるのでは
岡野社長:まあ、ビッグクラブなら…ということですね。例えば、いま日本人選手が多く行っている(ドイツ)ブンデスリーガで言えば、ニュルンベルクとかはないですよ。バイエルン(ミュンヘン)で移籍金が5億円とか、ドルトムントやシャルケとか、そのへんのクラブまでかな。やはり簡単には出せないということだよ。
――ビッグクラブですか。柿谷はスペインのバルセロナ以外は「行かない」と言っていた
岡野社長:そうそう、そういうことです。やはり、そういった欧州の誰もが認めるビッグクラブに直接行くことで、我々が貫いてきた「育成のクラブ」ということにも価値が生まれる。クラブが広く知られる機会にもなるはずですから。
柿谷はクラブの意向もあって、今季は海外移籍しない方針だ。ただ、日本代表に選出されて活躍したことで、再び多くの欧州クラブが興味を示しているのも事実。今後オファーが殺到する可能性もあり、海外志向の強い柿谷がどう考えるのか。シーズン後の動向が注目だ。
東京スポーツ新聞社が運営する携帯サイト「東スポ芸能」で、AKB48の研究生・峯岸みなみ(20)が連載コラム「AKB48峯岸みなみの研究生じろじろリポート(略称じろリポ)」を担当。昇格を目指す研究生たちの素顔を紹介します。