松山英樹(21=東北福祉大4年)がヤンキース・イチロー外野手(39)とニューヨークで“会談”するビッグプランが浮上した。米ツアー「カナダ・オープン」で16位に入り、来季のシード権獲得に大きく前進した松山は、今回の遠征の最後にヤンキー・スタジアムを訪れる予定。これまで接点のなかった2人だが、実は関係者を通じた太いパイプを持っており、今回初対面を果たす可能性が高いというのだ。
「『全米プロ』(8月8~11日)が終わったらニューヨーク観光でもして、少しゆっくりしてから帰るのがいいかもしれないな」
今後に向けて、意外なスケジュールを明かすのは東北福祉大ゴルフ部の阿部靖彦監督(51)だ。今年のメジャー「全米プロ」は、マンハッタンからは飛行機などで2時間ほどのニューヨーク州ロチェスターのオークヒルCCで開催。その後は直行便で帰国できるだけに、寄り道するには最適の場所だ。
松山は野球好きで知られており、ニューヨークでの最大のお目当てがヤンキースとなるのはごく自然な流れ。タイミング良く「全米プロ」最終日の翌日12日からはホームでエンゼルスとの4連戦が組まれている。「お願いすれば、チケットはなんとかなるのかな」と阿部監督もそのつもりだ。
実は、松山とイチローには意外な“結びつき”がある。阿部監督の言う「お願い」する先はヤンキースでイチローの通訳を務めるアラン・ターナー氏。マリナーズではイチローとともに、東北福祉大OBで阿部監督の教え子の佐々木主浩氏(45)の通訳を務めていたため旧知の間柄だ。
そうした縁もあり、今回も含め、米国遠征時にはアラン氏の父親のボブ・ターナー氏が松山のマネジャーを務めている。つまり、イチローの通訳と松山のマネジャーは親子なのだ。このパイプがあれば、イチローと松山の対面が実現しても何の不思議もない。
実際、もともと野球部の監督だった阿部監督の人脈により、松山はこれまでも佐々木氏やソフトバンク秋山幸二監督(51)といった超一流の野球人と接することで、アスリートとしての心構えを学んできた。
松山は順調なら来季から米ツアーが主戦場となる。米国で長期間にわたりトップレベルで戦い続けるイチローは、松山にとって最高のお手本。たとえわずかの時間であったとしても、直接言葉を交わす機会があれば、多くのことを吸収できるはずだ。
胸を張ってイチローと対面を果たすためにも「ブリヂストン招待」(1日開幕)と「全米プロ」の2試合でシードを確定させておきたいところ。さらにいえば「全米プロ」を制した直後のメジャー観戦となればこれ以上のシナリオはない。
ヤンキー・スタジアムでは「ヒデキ・マツイ」の感動的な引退セレモニーが行われたばかりだが、その次に現れた「ゴルフ界のヒデキ」として、温かく迎えられるなんてことも考えられる。
松山がどんな形でヤンキー・スタジアムを訪れ、イチローから何を学ぶのか、夢の対面が注目を集めるのは間違いない。
東京スポーツ新聞社が運営する携帯サイト「東スポ芸能」で、AKB48の研究生・峯岸みなみ(20)が連載コラム「AKB48峯岸みなみの研究生じろじろリポート(略称じろリポ)」を担当。昇格を目指す研究生たちの素顔を紹介します。